Google、API管理プラットフォームの「Apigee X」発表。Cloud CDNで性能向上、機械学習でインテリジェントにデータ保護など
Google Cloudは、これまで提供してきたAPI管理プラットフォーム「Apigee」の次期版となる新サービス「Apigee X」を発表しました。
10 capabilities to love for Apigee's 10th birthday:
— Google Cloud (@googlecloud) February 4, 2021
Real-time monitoring
Tracking
Measuring
Analyzing
Leader in the MQ for API Management
Developer Portal
Security
$tization
Microservices management
Apigee X https://t.co/ilT4Ac4auQ
Apigeeが実現することは、API公開のための機能提供
Apigeeは2016年にGoogleが買収したAPI管理プラットフォームです。
Apigeeを用いることで迅速かつ安全にRestful APIを作成し、企業内のシステムをAPIを通じて社外へ向けたサービスとして展開する、といったことが可能になります。
例えば小売業が自社の在庫状況をAPIで公開することで、取引企業はそのAPIを通じて在庫を知ることができるようになるため、いちいち営業担当に電話で問い合わせなくてもよくなります。製造業なら商品一覧と納期をAPIで公開することで、サプライチェーンのシステムとの連携が容易になるでしょう。
このように、企業がいままで自社システムの中だけで管理していた情報をAPIを通じて公開することで、企業間での取引やシステムに大きな変化と効率性、迅速性、低コスト化などをもたらすことができるようになります。
一方で、企業の重要な情報の多くはRestful APIなど外部とのインターフェイスを持たない、レガシーなアプリケーションで管理されています。このレガシーなアプリケーションに公開可能なAPIを持たせるには、レガシーなアプリケーションの持つ情報をモダンなRESTful APIに変換し、API経由での接続相手をきちんと認証し、アクセス状況の管理や負荷に対するキャッシングを実現し、必要に応じて課金するなど、さまざまな仕組みが必要になります。
このようなAPIを公開するためのキャッシュ機能、ゲートウェイ機能や認証、管理機能などを提供するベンダとしてよく知られているのがApigeeでした。
Apigee XはGoogle Cloudとの統合強化で機能強化
今回発表されたApigee Xは、このApigeeの次期版サービスとしてGoogle Cloudのさまざまな機能との統合などをはじめとする強化が行われます。
1つ目は、Google CloudのCloud CDN(Contents Delivery Network)に組み込まれたことで、性能と可用性の向上をはかりました。
2つ目は、DDoS対策やクロスサイトスクリプティング、 SQL インジェクションなどの不正アクセスなどから保護するためのファイアウォール機能として「Goole Cloud Armor」と統合。多要素認証なども可能にするGoogle Cloud Identity and Access Management (IAM)との統合などセキュリティの強化。
さらに機械学習を用いて、ボットによるアクセスの排除、センシティブなデータ流出の保護、アノマリーの検出などをインテリジェントに行うようになります。
下記はGoogleが公開したApigee Xの特徴とデモの動画です。
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