[速報]Gmailにノーコード開発ツールのAppSheetを統合、Googleが発表。Google Cloud Next '21

2021年10月12日

Googleは、Gmailにノーコード開発ツールのAppSheetを統合することを発表しました。

日本時間で13日未明に開幕する同社のオンラインイベント「Google Cloud Next '21」で詳細が説明される予定です(追記:下記ツイートにあるように発表されました)。

fig

GmailにAppSheetが統合されることで、メールの画面からAppSheetで作られたアプリケーション、例えば有給休暇の承認、在庫の確認などに直接アクセスできるようになり、画面を切り替えたり目的のアプリケーションを探す手間が省けるようになります。

下記はGoogleによるデモ画面から。Gmailのメールの本文中にAppSheetアプリケーションがそのまま埋め込まれており、すぐに操作できるようになっています。

fig Gmailのメールの本文中からAppSheetアプリケーションをそのまま利用できる

GmailからAppSheetのアプリケーションを直接呼び出せるように

AppSheetは2020年にGoogleが買収したプロダクトで、その後Google Workspace(旧G Suite)の一員となりました。

参考:Googleはなぜノーコード開発ツールのAppSheetを買収し、1年半前に正式版になったばかりのApp Makerを終了させるのか?

AppSheetの最大の特徴はデータソースを読み取り、機械学習を元にって適切なアプリケーションをレコメンドしてくれるところにあります。

具体的には、AppSheetにデータソースを設定します。データソースはGoogleスプレッドシート SpreadSheetやExcelだけでなく、SQL serverやOracle Database、Amazon RedShift、Salesforce、Boxなど表計算やデータベースなど多数に対応しています。

AppSheetはそのデータソースを読み取ると、フィールド名などを基にアプリケーションの種類やユーザーインターフェイスでの見せ方を機械学習などを用いて推測し、こんなアプリケーションがよいのではないか? というプロトタイプアプリケーションを自動生成してくれます。

もちろん最初からカスタムアプリケーションを作ることも可能です。

GmailにはすでにGoogle MeetやGoogle ChatなどGoogleのアプリケーションだけでなく、ZoomやTrello、DocuSignなどサードパーティとのアプリケーションとの連携や統合も可能になっています。

GoogleはGmailからAppSheetのアプリケーションも直接呼び出せるようにすることで、AppSheetの存在感をさらに高めると同時に、Gmailをビジネスワークフローのハブとして位置づけようとしているのかもしれません。

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GmailとAppSheetの統合に用いられている「Dynamic Mail」について解説記事を書きました。

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