マイクロソフト、ローコード/ノーコード開発ツールのClear Softwareを買収、Power Platformのシステム統合機能を強化
マイクロソフトは、ローコード/ノーコード開発ツールベンダのClear Softwareの買収を発表しました。
Clear Softwareは、いわゆるiPaaS(Integration Platform as a Service)と呼ばれるサービスによって、SAPやOracleなどの業務アプリケーションを接続、統合し、業務アプリケーションをまたいだ連携システムを容易に開発できるようにするというものです。
マイクロソフトはClear Softwareを買収することで、マイクロソフトのPower Platformを強化するとしています。
Power Platformは、Power Apps、Power Automate、Power BIなどから構成されるマイクロソフトのローコード/ノーコード開発ツール製品群です。
このPower Platformの製品群に、Clear Softwareの製品が備えているさまざまな業務アプリケーションや業務サービスとの統合機能や、業務アプリケーション間の連携構築機能などの能力を組み込むことを表明しています。
Clear Software provides iPaaS and business process solutions with strong connectivity into SAP and Oracle. Clear Software’s API access and system knowledge will strengthen Microsoft Power Platform’s integration with outside systems and accelerate how customers leverage data and processes that reside beyond Microsoft first-party services.
Clear Softwareは、SAPやOracleとの強力な接続性を備えたiPaaSやビジネスプロセスソリューションを提供しています。Clear Softwareが持つAPIとシステムに関する知識は、Microsoft Power Platformの外部システムとの統合機能を強化し、マイクロソフト自身が提供するサービス以外に存在するデータやプロセスを顧客が活用する方法を加速するでしょう。
企業において業務データの多くは業務アプリケーションが抱えるデータベースの中に保存されています。そのデータに対して安全に、かつ意味のある形でアクセスするには、データベースに直接接続するのではなく、業務アプリケーションを通してアクセスする必要があります。
しかし業務アプリケーションは複雑かつ規模が大きく、適切にアクセスするにはさまざまなノウハウと知識が必要な場合が多く存在します。
マイクロソフトはClear Softwareの買収によって、そうしたノウハウや知識をまとめて手に入れることにした、ということではないでしょうか。
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