ローコード開発ツール「AWS Step Functions」が大幅拡充、200以上のAWSサービスを組み合わせたクラウドアプリ開発が容易に
Amazon Web Services(AWS)は、同社のクラウドサービスとして提供しているローコード開発ツール「AWS Step Functions」で、200以上のAWSのサービスを新たにサポートしたことを発表しました。
ICYMI: AWS Step Functions expanded the number of supported AWS services from 17 to over 200, and AWS API Actions from 46 to over 9,000! https://t.co/Azq1LlAt3u
— AWS Developers (@awsdevelopers) October 11, 2021
これまではAWS Step Functionsでは、AWS Lambda、Dyamo DB、Amazon ECS、Amazon SNS、Amazon API Gatewayなどを始めとする17種類の主要なサービス(そして関連する46種類のAPIアクション)のみがサポートされていました。
それ以外のサービスを呼び出す場合には、いったんAWS Lambdaの関数から目的のサービスを呼び出すようなコードを書き、そのAWS Lambda関数をAWS Step Functionsから呼び出す、といった手間がかかっていました。
そのため、ローコード開発ツールとして容易にAWSのサービスを組み合わせてアプリケーションが開発できることが特徴であるAWS Step Functionsだけで簡単にアプリケーションを作れる範囲はおのずと制限されていました。
今回、AWS Step FunctionsでサポートするAWSのサービスが200以上に拡張されたことで、ローコード開発ツールであるAWS Step Functionsで簡単に開発できるアプリケーションの範囲が飛躍的に拡大したことになります。
ビジュアル開発ツール「AWS Step Functions Workflow Studio」も利用可能
AWS Step Functionsでは、AWSのさまざまなサービスをフローチャートのように組み合わせてアプリケーションを開発できるサービスです。
サービスを順番に処理を実行すること、条件分岐すること、一定条件の下でのサービスのリトライを実行すること、複数のサービスを同時に実行することなど、さまざまなフローを定義可能。このサービスを組み合わせたフローは「ステートマシン」と呼ばれています。
ステートマシンは、AWS Step Functions固有の記述言語であるJSONベースのコード「Amazon States Language」(ASL)で記述されます。
ビジュアル開発ツール「AWS Step Functions Workflow Studio」を用いて開発することも可能です。AWS Step Functions Workflow StudioがASLを生成してくれます。
AWS Step Functionsの拡充でアプリプラットフォームとしての価値を高めるAWS
AWS Step Functionsでサポートするサービスの範囲が拡大したことで、例えばAmazon S3のバケットで動画ファイルを保存したら、Amazon Transcribeで音声をテキストに変換。変換処理が終わるまで待ったら、次にAmazon Translateで外国語に翻訳を行う、といったサービスを組み合わせたフローを記述することが可能になりました。
これらのサービスはこれまでAWS Step Functionsでサポートされていませんでした。
AWS Step Functionsの対応サービス拡大により、AWSはインフラとしてのプラットフォームに加えて、アプリケーションプラットフォームとしての存在感をより高めることになるのではないでしょうか。
あわせて読みたい
Google Forms API登場。プログラミングでGoogleフォームの作成や編集が可能に
≪前の記事
全社員がリモートワークで働くGitLabが今日、米NASDAQ市場に上場。時価総額は約1兆2000億円に