[速報]マイクロソフト、自然言語をプログラミング言語にAIで変換、新ノーコード機能をPower Appsに搭載。AI言語モデル「GPT-3」を採用。Microsoft Build 2021
マイクロソフトは、オンラインで開催中の開発者向け年次イベント「Microsoft Build 2021」で、ローコード/ノーコード開発ツール「Power Apps」に、英語で説明すると自動的にその機能をプログラミング言語の「Power Fx」に変換してくれる新機能の搭載を発表しました。
Power FxはExcelの数式をベースにしたプログラミング言語で、今年の3月に発表されたばかりです。
参考:Excelの数式をベースにしたプログラミング言語「Microsoft Power Fx」登場。オープンソースで公開予定。Microsoft Ignite 2021
これによりプログラミングせずに、Power Appsに目的の機能を追加できるようになります。
自然言語をPower Fxに変換するAIには、OpenAIが開発した自然言語モデルの「GPT-3」が採用されています。GPT-3は与えられたキーワードによる文章の生成や、英語の指示により適切なHTMLによる画面生成などのデモンストレーションが公開され、大きな話題になりました。
昨年、2020年9月にこのGPT-3の独占ライセンスをマイクロソフトが取得しています。それが今回、Power Appsに統合されました。
英語をPower Fxコードに変換
下記がPower Appsで英語による説明を入力し、それがPower Fxに変換されるデモ画面の一部です(画面内の黄色いカコミは筆者による)。
画面左にある画面フォームに検索機能を追加しようとしています。その条件として上の黄色いカコミに「Show me Customers from U.S. whose Subscription is expired」(米国のお客様でサブスクリプションが期限切れになっている人を表示してください)と、自然言語(英語)で入力すると、画面下の黄色いカコミにPower Fxのコードが自動生成されます。
生成されたコードをその場で実行し、実際に説明された内容に合致された機能かどうかを試すこともできます。
自然言語を入力する際には、フィールド名などの補完機能が働きます。
サンプルを示すと、実現するコードを推測
同じくAIによって、サンプルを示すことでそのサンプルの実現に合致するコードを生成する機能も追加されます。
例えば名前の表示をフルネームではなく、ファーストネームはフルスペルで、セカンドネームはイニシャルで表示させたい場合、「Samantha B.」というサンプルを与えると、これを実現するコードをPower Fxが推測、生成してくれるようになるとも説明されています。
この機能は今年6月にプレビュー機能として公開予定です。
Microsoft Build 2021
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