これから数年で大きな影響をもたらす新たな技術とは? 仮想アシスタント、パッケージ化されたビジネス機能など、ガートナーが「Emerging Technologies and Trends Impact Radar for 2021」発表
米調査会社のガートナーは、今後数年で大きな影響をもたらすであろう新たな技術をふかんした「Emerging Technologies and Trends Impact Radar for 2021」を発表しました。
Advanced #VirtualAssistants are just one of 23 of the most impactful technologies featured on the Gartner Emerging Technologies and Trends Impact Radar for 2021 Learn more about these must-know emerging technologies for product leaders: https://t.co/OfUq7CetZW pic.twitter.com/uuULlAdArC
— Gartner (@Gartner_inc) January 21, 2021
チャートは全体が3つの分野、上から時計回りに「Business enablers」(ビジネスイネーブラー)「Productivity revolution」(生産性の革新)「Interfaces and experiences」(インターフェイスと体験)に分かれています。
そして中心からの距離が遠いほど技術の実用化に時間がかかると予想され、技術を示す丸の色の濃さと大きさがインパクトの大きさを示しています。
ここに今回は23の技術がプロットされています。例えば中心の黄色い円の中にはすでに実用化されトレンドとなっている「Low-Code Applicaton Platform」や「Deep Neural Networks」「Edge AI」などが置かれています。
ガートナーはこの23の技術から、特に注目すべきいくつかの技術を取り上げています。
AR Cloud
チャートのちょうど真上、12時の位置にあるのが「AR Cloud」です。AR Cloudはクラウドと名はついていますが、どちらかといえば一時話題になったセカイカメラに似た、AR(拡張現実)によって仮想世界と現実を重ね合わせて見る技術。
例えばバス停にスマホをかざしてみると、自動的にユーザーのスケジュールや目的地を認識したうえでバス停の上にバスのルートや到着時刻が表示される、といったことが実現できるとされ、こうしたことがリアルタイムにメガネのようなデバイスを通じて実現される可能性を指摘しています。
ガートナーはこうした技術が市場に登場するまでに6年から8年程度かかると予想しています。
Packaged business capabilities
その右下、13時のあたりに位置するのが「Packaged business capabilities」(パッケージ化されたビジネス機能)です。
これはパッケージ化された業務アプリケーションの機能を組み合わせていくことで、企業はカスタマイズされた業務アプリケーションの体験を実現できるというもの。これを実現するには、モジュール化された多数の機能が必要となるため、ガートナーは実用化まで3年から6年かかるとしています。
Advanced virtual assistants(AVAs)
時計の針が9時頃の位置にあるのが「Advanced virtal assistants(AVAs)」(先進的仮想アシスタント)です。AIを備え自然言語で人間と会話し、パーソナライズされたうえで機械学習などを用いて予想などを可能にしつつ、人間の意思決定を支援してくれます。
これは既存のAIアシスタント機能を拡張したものとして、ガートナーは1年から3年程度で実現するのではないかと予想しています。
あわせて読みたい
「オフラインファースト」なモバイアプリを実現する「MongoDB Realm Sync」が正式版に。モバイル用DBがクラウド上のMongoDB Atlasとデータ同期
≪前の記事
GoogleがPython Software Foundationへの支援を強化「ビジョナリースポンサー」に。CPython実装のための常駐開発者を雇用へ