[速報]WSL 2が正式版に到達。今後はLinuxのGUIアプリへも対応すると。Microsoft Build 2020

2020年5月20日

オンラインイベント「Microsoft Build 2020」を開催中のマイクロソフトは、「Windows Subsystem for Linux 2」(WSL 2)の正式リリースを発表しました

fig0

WSL 2は、Windows 10でLinux互換機能を提供するWSLの次期バージョンです。

現行のWSLがLinuxカーネルシステムコールをWindowsカーネルシステムコールに変換するという実装で互換機能を提供するという仕組みなのに対し、WSLではこれを刷新。Windows 10内部に用意した軽量な仮想マシン内で本物のLinuxカーネルを実行することで、より高い性能と互換性を実現しています。

これによりLinuxコンテナなどもWSL 2で実行可能になります。実際、Docker社はWSL2に最適化したDocker Desktopをリリース予定です

WSL 2は今月中にリリース予定のWindows 10の大型アップデート「Windows 10 May 2020 Update」に含まれる予定。

コマンドプロンプトで「wsl.exe --install」と実行することにより簡単にインストールできるようになると説明されています。

fig1

CUDA対応とLinuxのGUIアプリへの対応を表明

GPUコンピューティングのCUDAおよびDirectMLへの対応も表明されました。今月中にプレビュー版がリリース予定です。

これによりWSL 2上のLinuxアプリケーションで機械学習やAIアプリケーションなどをGPUを用いて高速に実行可能になります。

また、GUIを備えたLinuxアプリケーションへの対応も行っていくことが表明されました。Windowsデスクトップ上でWindowsアプリケーションと同様にLinuxのGUIアプリケーションも表示、実行されるようになる見通しです。

下記はWindowsデスクトップ上でWSL 2で実行されているGNOMEファイルマネージャが動作している画面です。

fig2

Linux GUIアプリケーション対応は現在ロードマップに組み込まれ、年内にもまた進捗が報告される見通しです。

Microsoft Build 2020

あわせて読みたい

Linux OS Windows Microsoft Windows Subsystem for Linux




タグクラウド

クラウド
AWS / Azure / Google Cloud
クラウドネイティブ / サーバレス
クラウドのシェア / クラウドの障害

コンテナ型仮想化

プログラミング言語
JavaScript / Java / .NET
WebAssembly / Web標準
開発ツール / テスト・品質

アジャイル開発 / スクラム / DevOps

データベース / 機械学習・AI
RDB / NoSQL

ネットワーク / セキュリティ
HTTP / QUIC

OS / Windows / Linux / 仮想化
サーバ / ストレージ / ハードウェア

ITエンジニアの給与・年収 / 働き方

殿堂入り / おもしろ / 編集後記

全てのタグを見る

Blogger in Chief

photo of jniino

Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。
詳しいプロフィール

Publickeyの新着情報をチェックしませんか?
Twitterで : @Publickey
Facebookで : Publickeyのページ
RSSリーダーで : Feed

最新記事10本