WSL 2対応のDocker Desktop、Windows 10 Homeサポートを実装
WindowsやMacなどのローカルマシンでDocker環境を簡単にインストールし実行できるDocker Desktopが、Windows 10サポートの実験的実装を完了したことが報告されました。
#Docker Desktop for #Windows Home is here! We have completed the work to enable experimental support for Windows Home WSL 2 integration https://t.co/TxXWpoSNZN by @Nebuk89
— Docker (@Docker) March 5, 2020
これまでDokcer DesktopはWindows 10 Homeをサポートしていなかった
Docker DesktopのWindows版はこれまで仮想化ハイパーバイザのHyper-Vを用いてWindows 10内部に仮想マシンを起動し、その中でLinux環境を構築、Dockerコンテナ環境を実現していました。そのためHyper-VをサポートしないWindows 10 Homeでは、Docker Desktopはサポートされていませんでした。
しかしマイクロソフトは現在、Windows 10にLinuxカーネルを搭載したことでLinuxとの互換性を高めた「WSL 2」(Windows Subsystem for Linux Version2)を開発中です。
このWSL 2を用いることによりHyper-Vを使わなくてもWindows 10内部でLinux環境とDockerコンテナ環境を実現することが可能になります。
これによりWSL 2を用いた今後のDocker DesktopではWindows 10 Homeもサポートされる予定です。今回の発表はこの、Docker DesktopをWindows 10 Homeに対応させるための実験的実装が完了したことが報告されました。
Docker Desktopは、安定版である「Stable」と、開発中の最新機能を試せる「Edge」の2つのバイナリがダウンロード可能です。今回Windows Home 10対応が行われたのはEdge版のバイナリの方。
WSL 2は今年春の大型アップデートでWindows 10の正式機能になるとみられており、現在はPreviewビルドで開発版が提供されています。最新のWindows 10 Homeのプレビュービルドでは、WSL 2が利用できるようになっており、Docker Desktop Windows版Edgeバイナリは、このWindows 10 Homeの最新Previewビルドで実行可能になっているとのことです。
関連記事
Docker社はDocker Desktopなどの開発者向けツールに注力することを明らかにしています
あわせて読みたい
マイクロソフト、「Azure Cosmos DB」がずっと無料で使える「Free Tier」を発表。地球規模の分散データベースを最大5GBまで
≪前の記事
Google I/O、Adobe Summit、KubeCon、F8など海外の大型イベントも相次いでキャンセルや延期へ