Web版ExcelでTypeScriptベースの「Office Scripts」提供開始。ユーザー操作を自動で記録可能
マイクロソフトは、Web版Excelの新機能「Office Scripts」をプレビュー版として提供開始したと発表しました。
Office ScriptsはTypeScriptベースのスクリプト言語。Web版Excelでユーザーが操作した内容をスクリプトとして記録する機能を備えています。Windows版Excelのマクロ記録のように、操作に合わせて自動的にOffice Scriptsが生成されます。
生成されたOffice Scriptsを実行すれば、同じ操作が再現されます。
Office Scriptsが搭載されたWeb版ExcelにはTypeScriptエディタも内蔵されており、これを用いてOffice Scriptsを編集し、実行される内容を変更することも可能です。
Office ScriptsはOneDriveに保存されるため、外部からExcel webhookを通じてスクリプトを実行することも可能。
いまのところOffice Scriptsが利用できるのは、Webブラウザから利用するWeb版のExcelのみです。マイクロソフトは以前、デスクトップ版Excelのスクリプト言語としてPythonの採用を検討していましたが、残念ながらいまだに実現されていません(検討の結果、採用をやめたともいわれています)。
Office Scriptsは2019年11月のイベント「Microsoft Ignite 2019」で発表され、年内中に提供予定と発表されていたもの。予定よりやや遅れたことになります。
Office Scriptsのプレビュー版は、Office 365 E3もしくはE5ライセンスのユーザーに対して今後数週間以内に提供される見通し。利用には管理者による設定が必要になります。
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