マイクロソフト、「Universal Print」を発表。プリンタサーバをクラウド化し、プリンタドライバ不要、集中管理へ。キヤノンと対応プリンタを共同開発中
アプリケーションのクラウド化や仮想デスクトップの導入などによって、PCをネットワークに接続すれば、それだけでアプリケーションが簡単に利用できるようになってきました。
これによって企業の情報部門は、社員がさまざまな業務アプリケーションをいちいちインストールしなければならない、という手間を大幅に削減できました。
しかしプリンタ周りについては、プリンタサーバを導入し、ユーザーのPCそれぞれにプリンタドライバをインストールしてもらうなどの面倒な手間がいまだにかかります。
そうした課題を解決するため、マイクロソフトはクラウドベースのプリントソリューション「Microsoft Universal Print」を発表しました。
Universal PrintはプリンタをAzure Active Directoryによって組織全体で統合管理し、集中してモニタリングやコンフィグレーションの設定などが可能になるとともに、PCにいちいちプリンタドライバをインストールしなくても、クラウド経由でオフィスのプリンタに印刷させることができるようになります。
また、Universal Print対応のプリンタであればプリンタサーバ不要となり、ネットワークに接続するだけで利用可能。現在マイクロソフトはキヤノンと共同でUniversal Print対応プリンタを開発しているところです。
Universal Printに対応していない既存のプリンタは、Universal PrintプロキシアプリケーションをインストールしたPCに接続することで、Universal Printに対応できます。
これによってプリンタもネットワークにつなぐだけで利用できるようになり、しかも集中管理可能になるわけです。
クラウドベースのプリンタソリューションとしては、Googleがクラウド経由で印刷を可能にするGoogleクラウドプリントを提供しています。しかしGoogleクラウドプリントは今年の12月31日で終了することがすでに発表されています。
マイクロソフトのUniversal Printはそれと入れ替わるように登場することになります。
Universal Printは現在プライベートベータ。正式リリース日はまだ発表されていません。
(2020/3/05追記:Active DirectoryをAzure Active Directoryに修正しました)
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