国内のアプリケーションPaaS市場、今年の成長率は13.0%、市場規模は346億5800万円。今後はクラウドネイティブ化やローコード/ノーコードが成長要因。IDC Japan
調査会社のIDC Japanは、国内アプリケーションPaaS市場についての調査結果を発表しました。
発表によると、昨年2019年の市場規模は306億6600万円、前年比成長率20.9%。
今年2020年の市場規模は346億5800万円、前年比成長は13.0%と、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて企業におけるITシステムの開発や導入案件の中止や凍結などが起こることにより、市場の成長が一時的に減速すると推測されています。
ただし、この新型コロナウイルス感染症の影響が収束に向かうことが予想される2021年からは成長が再加速し、2022年に前年比成長率のピークを迎えるとも予測されており、2019年から2024年の年間平均成長率は17.7%と予測されています。
同社はアプリケーションPaaS市場を2つに分類しています。
1つはJava EEや.NET、Springなどの標準フレームワークで構築されたアプリケーションの実行環境をパブリッククラウドで提供し、開発したアプリケーションの実行環境をおもに提供する「デプロイメントセントリックアプリケーションプラットフォーム」(DCAP)市場。
もう1つは、アプリケーションの開発環境と実行環境を統合したプラットフォームとして提供し、GUIやビジュアルモデリング機能によって簡単にアプリケーションを開発、実行できる「モデル駆動型アプリケーションプラットフォーム」(MDAP)市場です。
同社は、JavaアプリケーションのオンプレミスからPaaSへの移行の加速およびデジタルトランスフォーメーションに向けたクラウドネイティブアプリケーション開発の増加によって、DCAP市場は非常に高い成長が見込まれると予測。
一方、MDAP市場もローコード/ノーコード開発やワークフローの自動化に向けた活用が拡大していくとしています。
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