オープンソースのKubernetes統合運用管理ツール「Lens」、Mirantisが買収し主要スポンサーになったと発表
Mirantisは2019年にDocker社からDocker Enterprise製品群を取得し、エンタープライズ向けのコンテナ製品市場に参入しています。
そのMirantisは8月14日、Kubernetesの統合運用管理ツール「Lens」を買収したことを発表しました。
[News] We're beyond excited to announce that Mirantis has acquired Lens, the world’s most popular #Kubernetes IDE, to simplify app development for Amazon EKS, Google GKE, Microsoft AKS, and on-prem Clouds. Lens is FREE and 100% open source.
— Mirantis (@MirantisIT) August 13, 2020
https://t.co/QejCcASEiN @k8slens pic.twitter.com/z26c423th4
同社はLensを「KubernetesのためのIDE(統合開発環境)」と呼称していますが、Lensはアプリケーション開発のためのツールではありません。
同社がLensを「KubernetesのためのIDE」と呼称するのは、いわゆるIDEがアプリケーション開発のために必要なあらゆる機能、例えばエディタやデバッガ、GitHubなどとの連携、ビルド、ターミナルなどを揃えているように、LensがKubernetesを運用管理するためのYamlのエディタやターミナル、メトリクス表示機能などを揃えていることを、IDEに例えているためです。
実際、Kubernetesクラスタの運用は、コードのようなKubernetesの構成ファイルのクラスタごとに管理し、またターミナルからさまざまなコマンドを実行し、クラスタの状態を把握するためにログを収集して分析するなど、まるでアプリケーションの開発のようになっているといえます。
Lensの主な機能は次のようなものです。
- クラウドの種類に依存しない、Kubernetesのマルチクラスタ管理
- どのクラスタを参照しているかなど、コンテキストに対応したターミナル機能
- 監視ツールPromethusを搭載
前述のようにLensはクラウドには依存せず、Amazon EKS、Google GKE、Microsoft AKS、あるいはオンプレミスのKubernetesなど、あらゆるKubernetesの運用管理に用いることができます。
LensはGitHubでオープンソースとして開発されており、Windows、Mac、Linuxで利用可能です。
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