オープンソースのKubernetes統合運用管理ツール「Lens」、Mirantisが買収し主要スポンサーになったと発表

2020年8月17日

Mirantisは2019年にDocker社からDocker Enterprise製品群を取得し、エンタープライズ向けのコンテナ製品市場に参入しています

そのMirantisは8月14日、Kubernetesの統合運用管理ツール「Lens」を買収したことを発表しました。

同社はLensを「KubernetesのためのIDE(統合開発環境)」と呼称していますが、Lensはアプリケーション開発のためのツールではありません。

同社がLensを「KubernetesのためのIDE」と呼称するのは、いわゆるIDEがアプリケーション開発のために必要なあらゆる機能、例えばエディタやデバッガ、GitHubなどとの連携、ビルド、ターミナルなどを揃えているように、LensがKubernetesを運用管理するためのYamlのエディタやターミナル、メトリクス表示機能などを揃えていることを、IDEに例えているためです。

実際、Kubernetesクラスタの運用は、コードのようなKubernetesの構成ファイルのクラスタごとに管理し、またターミナルからさまざまなコマンドを実行し、クラスタの状態を把握するためにログを収集して分析するなど、まるでアプリケーションの開発のようになっているといえます。

Lensの主な機能は次のようなものです。

  • クラウドの種類に依存しない、Kubernetesのマルチクラスタ管理
  • どのクラスタを参照しているかなど、コンテキストに対応したターミナル機能
fig
  • 監視ツールPromethusを搭載
fig

前述のようにLensはクラウドには依存せず、Amazon EKS、Google GKE、Microsoft AKS、あるいはオンプレミスのKubernetesなど、あらゆるKubernetesの運用管理に用いることができます。

LensはGitHubでオープンソースとして開発されており、Windows、Mac、Linuxで利用可能です。

あわせて読みたい

Kubernetes コンテナ型仮想化 Mirantis




タグクラウド

クラウド
AWS / Azure / Google Cloud
クラウドネイティブ / サーバレス
クラウドのシェア / クラウドの障害

コンテナ型仮想化

プログラミング言語
JavaScript / Java / .NET
WebAssembly / Web標準
開発ツール / テスト・品質

アジャイル開発 / スクラム / DevOps

データベース / 機械学習・AI
RDB / NoSQL

ネットワーク / セキュリティ
HTTP / QUIC

OS / Windows / Linux / 仮想化
サーバ / ストレージ / ハードウェア

ITエンジニアの給与・年収 / 働き方

殿堂入り / おもしろ / 編集後記

全てのタグを見る

Blogger in Chief

photo of jniino

Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。
詳しいプロフィール

Publickeyの新着情報をチェックしませんか?
Twitterで : @Publickey
Facebookで : Publickeyのページ
RSSリーダーで : Feed

最新記事10本