Google、プロジェクト管理のための新ノーコードツール「Tables」発表。リスト/カンバン/チケット管理/マップなど柔軟なビュー、Botによる作業自動化など
Googleは、同社内のインキュベーション組織である「Area 120」による新しいノーコード開発ツール「Tables」を発表しました。
Tablesは、プロジェクト管理や業務管理のためのタスクトラッキングツールです。
スプレッドシート形式のデータをベースに、リスト形式での表示やカンバン、チケット管理、マップなど柔軟なビューや、イベントをきっかけに動作するBotによる自動化などを特長としています。
タスク形式の表示例。
カンバン形式での表示例。
チケット管理形式の例。
Botは、例えば未終了のタスク一覧をチーム全員に毎週末メールで送信するといった定期的な作業や、ステータスの変更をトリガーとしたデータ操作などの作業をあらかじめ定義することで自動化できる機能を備えています。これらの定義はノーコードで可能。
またGoogle ChatやSlackなどとの連携、Google Formからのデータの自動流し込みなど、他のツールとの統合も可能になっているとのこと。
このTablesの担当ゼネラルマネージャ Tim Gleason氏は、プロジェクト管理を効率化するためにTablesを開発したと、同社のブログ「Make tracking your work easier than ever with Tables」で次のように書いています。
I’ve always had a difficult time tracking projects. Our teams stored notes and related tasks in different documents. Those documents always got out of date. We’d have to manually sync data between them. And I’d spend a lot of time coordinating between team members to prioritize and update statuses. I spent more time keeping track of work than actually working!
私はプロジェクト管理にいつも苦労してきました。チームはメモやタスクの情報を別々のドキュメントに保存していて、それらのドキュメントはすぐに古くなってしまうため、いつも手作業でドキュメントの整合性をとらなくてはなりませんでした。また、チームメンバーの割り当てや優先順位付けやステータスの更新などにも時間をとられてしまい、本来の仕事よりも業務管理に時間を費やしていました。
Tablesは個人利用であれば100テーブルまで無料で利用可能(詳細は下記を参照)。
現在ベータ公開がはじまっていますが米国のみで公開されており、日本ではまだ試すことができないようです。
ローコード/ノーコードに力を入れるGoogle
GoogleはGoogle Appsなどビジネスアプリケーション分野において、ローコード/ノーコード開発ツールによる機能強化や自動化に注力している傾向がこのところ明確に表れています。3週間前には「Business Application Platform」を発表したばかりでした。
AppSheetの買収とApp Makerの終了も記憶に新しいところでしょう。
- Googleはなぜノーコード開発ツールのAppSheetを買収し、1年半前に正式版になったばかりのApp Makerを終了させるのか?
- Google、コーディング不要でアプリケーション開発ができる「AppSheet」買収。クラウドをベースにした業務アプリケーションのノーコード開発を強化
下記はGoogleによるTablesの紹介動画です。
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