Google、マルチクラウド基盤「Anthos」のAWS正式対応を発表、Azure対応も作業中。サービスメッシュのVM対応も
Googleは、Kubernetesをベースにオンプレミスやマルチクラウドを実現する「Anthos」のAWS正式対応を発表しました。
Build resilient applications & manage them regardless of where they run with these new Anthos features:
— Google Cloud (@googlecloud) April 22, 2020
Multi-cloud support, starting with AWS
Bare metal environments (preview)
Deeper support for VMs
Learn more https://t.co/STG1zcy8HV pic.twitter.com/zMmir3yxLy
Anthosは、Kubernetesによってインフラレイヤを抽象化することにより、コンテナ化したアプリケーションをクラウドやオンプレミスなどインフラの種類や場所を気にせず実行できるハイブリッドクラウド/マルチクラウドを実現する基盤です。Googleがマネージドサービスとして提供し、利用者は全体をAnthosのコンソール画面から統合管理可能になります。
これまでパブリッククラウド環境としてはGoogle Cloud、オンプレミス環境としてはVMwareなどに対応するGKE On-Prem(Google Kubernetes Engine On-Premise)をサポートしていました。
Anthosは発表時点からAWSを含むマルチクラウド環境のサポートを予定しており、これまでAWSのサポートはプレビューとして行われていました。今回、それが正式版として発表されたわけです(4月6日から予定されていたGoogle Cloud Next '20がもしも新型コロナウイルスの影響を受けずに行われていれば、そこで発表されていたでしょう)。
これによりAnthosの上で実行可能な、コンテナ化されたアプリケーション、コンテナ化したアプリケーションをサーバレスのように実行できるClour Runのアプリケーションなどが、Google Cloud、GKE-On Premに加えてAWSでも実行できるようになりました。
現在、Microsoft Azure対応もプレビューとなっています。こちらもいずれ正式対応が発表されるでしょう。
VM管理の統合とベアメタル対応
またAnthosの新機能として、Google Cloudの仮想マシンもコンテナと同様にプログラマブルで宣言的な統合管理が可能になり、さらにAnthosのサービスメッシュ機能が仮想マシンのサポートも行うことが発表されました。
また、今後の予定としてAnthosのデプロイをベアメタル上に行えるようにすることも発表されました。これにより、ハードウェアの性能をさらに引き出せるとともに、仮想環境を備えていないようなエッジ環境でもAnthosを利用しやすくなるとのことです。
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