「Google Cloud VMware Engine」発表。Google自身がVMware環境をGoogle Cloud上に構築、マネージドサービスとして提供
Googleは、Google Cloud上でVMware環境をマネージドサービスとして提供する新サービス「Google Cloud VMware Engine」を発表しました。
Google Cloud VMware Engineは、vSphere、vCenter、vSAN、NSX-T、HCXなどにより構成されるVMware Cloud FoundationのスタックをGoogle Cloud上に構築、Google Cloudの純正サービスとして提供するというものです。
これによりオンプレミスのVMware環境を容易にGoogle Cloudへ移行することができると同時に、Google Cloudのコンソール上で既存のGoogle CloudとGoogle Cloud VMware Engine上にあるVMware環境を統合的に管理できるようになります。
CloudSimpleの買収によりVMware環境をGoogle純正のサービスへ
2019年8月、Google CloudとVMwareは提携を発表し、Google Cloud上でVMware環境を提供する「Google Cloud VMware Solution」が発表されました。
参考:Google CloudでもvSphere仮想マシンの実行環境を提供へ、VMwareとGoogle Cloudが提携
この「Google Cloud VMware Solution」は、Google Cloudのベアメタルサーバ上にサードパーティであったCloudSimpleがVMware環境を構築し、提供するというもの。つまりサードパーティによるソリューションでした。
しかし発表から2カ月後の2019年11月にGoogleはCloudSimpleの買収を発表。これによりGoogle CloudにおけるVMware環境を自社の純正サービスにするという方向性が誰の目にも明らかになりました。
そして今回、予想通りにGoogle Cloudの純正サービスとしてGoogle Cloud VMware Solutionが発表されたわけです。
Google Cloud VMware Solutionは今四半期中に米国内の2つのリージョンで正式サービス化が予定されており、今年後半にはグローバル展開が予定されています。
マイクロソフトもAzureの純正サービスとして「Azure VMware Solution」発表
マイクロソフトも今月、自社サービスとしてMicrosoft Azure上でVMware環境を提供する「Azure VM Solution」を発表したばかりです。
参考:マイクロソフト自身が構築した「Azure VMware Solution」提供へ。VMware環境の構築、提供、販売、サポートすべてマイクロソフト
マイクロソフト、Googleと相次いで発表が続いたのは、おそらく両社とも今月予定されていた大型イベントで発表される予定だったからではないでしょうか。
と同時にクラウド市場におけるVMwareの存在感の高まりは、目を見張るべきものがあるといえそうです。
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2020年6月30日、正式リリースとなりました。
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