Flutter、Linuxデスクトップアプリの開発対応へ、アルファ版を発表。Canonicalと協業で
Dart言語製のUIフレームワークである「Flutter」開発チームは、FlutterによるLinuxデスクトップアプリケーションの開発対応のアルファ版を、Ubuntuディストリビューションなどの開発元であるCanonicalと共同で発表しました。
Canonical enables Linux desktop app support with Flutter!
— Flutter (@FlutterDev) July 8, 2020
Linux devs get Flutter support for their operating system of choice.
Install the Flutter SDK via snap. Build and test on Linux using Visual Studio Code or Android Studio.
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モバイルアプリ開発用のフレームワークからマルチプラットフォーム対応へ
Flutterは2018年にDart言語のメジャーバージョンアップ版となる「Dart 2」と同時に発表されたUIフレームワークです。
当時のFlutterは、単一のソースコードでiOSとAndroidのネイティブアプリケーションを開発するためのUIフレームワークとして登場しました。
2018年12月には、FlutterアプリケーションをWindowsやMac、Linuxのデスクトップ環境で実行可能にする「Flutter Desktop Embedding」プロジェクトが発表され、さらに2019年5月には、FlutterからWebアプリケーションを生成する「Flutter for Web」も発表されました。
これにより、Flutterはマルチプラットフォーム対応のフレームワークへと進化の方向性が明示されました。
- FlutterアプリをWindows/Mac/Linuxのデスクトップで実行可能にする「Flutter Desktop Embedding」発表。Flutter Live '18
- Google、「Flutter for Web」発表。FlutterからWebアプリを生成。Flutterはマルチプラットフォーム対応のフレームワークに。Google I/O 2019
FlutterアプリケーションをネイティブバイナリとしてのWindowsデスクトップアプリケーションへ生成する機能は「flutter build windows」として提供が始まっており、Mac対応もアルファ版として提供されています。
今回これにLinuxデスクトップアプリケーション開発対応のアルファ版が発表され、提供が開始されました。
この発表がCanonicalと共同で行われたのは、Canonicalは同社が提供するLinuxディストリビューション「Ubuntu」で積極的にデスクトップOSとしてのLinuxを推進しており、それに対応するアプリケーションの充実につながるためです。
そのため、Canonicalのソフトウェアマーケットプレイスである「SnapCraft」から、対応するFlutter SDKの導入が容易になっています。
あわせて、Flutterで開発されたLinuxデスクトップアプリケーションのサンプルとして、GitHubで「Flokk」や「Photo Search app」といったアプリケーションも公開されています。
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2021年3月、マルチプラットフォーム対応のFlutter 2が公開されました。
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