トヨタ自動車がCloud Native Computing Foundationに加盟
Kubernetesなどのオープンソースの開発をホストし、クラウドネイティブコンピューティングを推進する団体「Cloud Native Computing Foundation」は、トヨタ自動車などを含む30社が新たに同団体に加盟したことを発表しました。
Cloud Native Computing Foundationは、2015年7月にDockerやCoreOS、Red Hat、Google、IBM、Mesosphere、シスコ、インテルなどが主導して発足した団体です。運営にはThe Linux Foundationが協賛しています。
2016年3月にはGoogleからKubernetesの知的所有権を譲り受け、同団体の最初の開発プロジェクトとしました。それ以来、同団体の中心的な役割は、Kubernetesをはじめとするさまざまなクラウドネイティブのためのソフトウェアの開発主体となることでした。
そのためCloud Native Computing Foundationの加盟企業の多くは、ソフトウェア開発を本業とする企業でした。
しかし現在は500を超える企業が加盟する大きな組織となり、そのうち144の企業がCNCF End User Communityに属しています。そしてエンドユーザー同士でのベストプラクティスの共有や、開発プロジェクトに対するフィードバックやロードマップへの意見などを提供しています。
先日の記事「Kubernetesを自動車に載せる、デンソーが「Misaki」を発表。年内にもオープンソースとして公開」や、「米国防省、KubernetesをF-16ジェット戦闘機に載せてみた」でも明らかなように、Kubernetesをはじめとするクラウドネイティブのためのソフトウェアは、クラウドだけでなくエッジデバイスとしての自動車や兵器や、さまざまな機械での稼働が想定されるようになりました。
このようなデバイスメーカーにとっても重要度が増している基盤ソフトウェアの開発に、デバイスメーカー自身がフィードバックなどを行うことで関与することは欠かせないことになってきています。トヨタ自動車の加盟も、そうした背景があるとみられます。