マイクロソフト、Chromiumベースの「Microsoft Edge WebView2」.NET正式対応版リリース。バージョンを固定できる「Fixed Version distribution mode」も
マイクロソフトは、ネイティブアプリケーションに埋め込めるコンポーネント「Microsoft Edge WebView2」(以下、WebView2)の.NET正式対応版がリリースされました。.NET Core、.NET Framework、WinForms、WPFアプリケーションに対応しています。
10月にはWin32 C/C++対応版が先行して登場しており、.NET対応版の登場が待たれていました。
Today, we are excited to announce that Microsoft Edge WebView2 is Generally Available for production .NET (WinForms and WPF) production applications! Learn more on the blog: https://t.co/S20R5P7fZu
— Microsoft Edge Dev (@MSEdgeDev) November 20, 2020
WebView2は、ChromiumベースのMicrosoft EdgeのHTML/CSS/JavaScriptの表示機能や実行機能などをコンポーネント化し、ネイティブアプリケーションへ埋め込み可能にしたもの。
最近のアプリケーションでは、すべての機能をネイティブアプリケーションとして構築するのではなく、HTMLやCSSによる表示機能やJavaScriptを用いた実行などを適切に利用して構築する、いわゆるハイブリッド構成のアプリケーションが数多くあります。
ハイブリッド構成のアプリケーションには、そのためのWebViewコンポーネントが欠かせません。今回発表されたWebView2は、そうしたコンポーネントとして提供されるものです。
エバーグリーンモードと固定バージョンモード
WebブラウザとしてのMicrosoft EdgeやそのベースとなっているChromiumが、Webの進化やセキュリティ対応に伴って継続的にバージョンアップを繰り返しているのに合わせて、WebView2もデフォルトではアプリケーションに組み込まれたコンポーネントのままアップデートの対象となる「Evergreen mode」となります。
一方で、開発時に利用したWebView2のバージョンに依存することを前提にしたアプリケーションでは、WebView2のバージョンを固定してアプリケーションに同梱配布できる「Fixed Version distribution mode」を用いることもできます。
Microsoft Edge開発チームは今後もおおむね6週間ごとにWebView2 SDKを改善していくとしています。
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