マイクロソフト、現実世界をデジタルに置き換えて分析や予測を行う「Azure Digital Twins」正式リリース
マイクロソフトはデジタルツインをMicrosoft Azure上で実現するクラウドサービス「Azure D)igital Twins」の正式リリースを発表しました。
Azure Digital Twinsは、IoTなどからのデータの取得や保存、時系列での参照やさまざまな分析機能などを備えたサービスです。
#AzureDigitalTwins is now generally available and ready for enterprise-grade deployments. Read how companies are already using it to model everything from facilities and products to supply chain processes. https://t.co/gGefes2MYM #MSIoT #AzureIoT pic.twitter.com/hW9YarCbfK
— Microsoft Stories and News (@MSFTnews) December 14, 2020
「デジタルツイン」とは一般に、現実世界をデジタルで再現したものを指します。現実世界とまるで双子(ツイン)のように似ていることからデジタルツインと表現されるわけです。
デジタルツインでは通常、IoTデバイスやセンサーなどによって現実世界の事象をデータとして取り込み、それをシミュレーションされた世界の中で分析することなどで、なんらかの機器の故障時期の予測など現実世界に対するさまざまな知見を得ることを可能にしてくれます。
例えば、テニスのテレビ中継でライン上のきわどいショットがラインの内側に入ったかどうかや、サッカーの試合でゴールラインの内側にボールが入ったかどうかを、コンピュータグラフィクスを使って分かりやすいアングルから見せる、という場面を見たことがあるかもしれません。
あれはつねにカメラがボールの動きを追跡し、その位置情報をコンピュータ内のテニスコートやサッカーのピッチ上に反映することでデジタルツインを作成し、それをもとにコンピュータグラフィックスを作成している、と見ることができるでしょう。
ビジネスにおけるデジタルツインでは、例えば工場や工事現場、製造機械、プラント、ビルなどのデジタルツインを作成することで、より効率的な生産や生産予測、故障予測、ビル内の適切な空調管理などのための分析などに使われます。
Azure Digital Twinsでは、Digital Twin Definition Language(DTDL)を用いたモデリングによるデジタルツインの定義、IoTデバイスなどからのデータの取得、 Azure Synapse AnalyticsやAzure Time Series Insightsなどによるデータの保存や分析などを可能にしています。
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