AWS、マネージドサービスで監視ツールの「Prometheus」と監視データを可視化する「Grafana」を提供すると発表。AWS re:Invent 2020
Amazon Web Services(AWS)は、オンラインで開催中のイベント「AWS re:Invent 2020」で、監視ツールの「Prometheus」をマネージドサービスとして提供する「Amazon Managed Service for Prometheus」と、監視などで収集したデータをダッシュボードなどにより可視化する「Grafana」をマネージドサービスとして提供する「Amazon Managed Service for Grafana」の提供を発表しました。
クラウドネイティブなアプリケーションにおいては、アプリケーションの状態をつねに把握し迅速に対応する必要性が高まることから、アプリケーションの「可観測性」への注目が高まっています。
Prometheusはこの可観測性を実現するための人気のツールです。コンテナ化された大規模分散ソフトウェアなどからさまざまなメトリクスを収集しモニタリングする機能などを備えたオープンソースプロジェクトとして、Cloud Native Computing Foundationが推進しています。
Grafanaも同様に可観測性のための可視化ツールとして非常に人気のあるオープンソースです。
Amazon Managed Service for GrafanaはデータソースとしてPrometheusだけでなく、Amazon Elasticsearch Service、Amazon CloudWatch、AWS X-Ray、AWS IoT SiteWise、Amazon Timestreamなども利用可能。
AWS Marketplaceで商用版のGrafana Enterpriseへアップグレードすると、プラグインを通じてAppDynamics、Datadog、Dynatrace、New Relic、Oracle Database、ServiceNow、Snowflake、Splunkからのデータ収集も可能とされています。
Prometheus、Grafanaともにマネージドサービスで提供されることによりインストールなどは不要で利用開始でき、大規模なシステムに対するスケーラビリティや高可用性の実現、アップデートなどの運用にかかる手間も省略できます。
どちらもプレビュー版として提供が開始されています。
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