[速報]AWS、クラウド基盤にMac mini(Intel)を組み合わせた「Amazon EC2 Mac instances for macOS」発表
Amazon Web Servicesは、クラウド上でmacOSのインスタンスを提供する「Amazon EC2 Mac instances for macOS」を発表しました。
Run macOS on AWS for the first time with new Amazon EC2 Mac instances. Start developing, building, testing, and signing Apple apps on AWS. Learn more: https://t.co/3faNVwprmv pic.twitter.com/ZEe4L6OORb
— Amazon Web Services (@awscloud) December 1, 2020
Amazon EC2 Mac instances for macOS(以下EC2 Macインスタンス)は、Intel版のMac miniをAWSのクラウド基盤であるNitro Systemに組み合わせて提供されます。
Mac miniのプロセッサは第8世代のCore i7プロセッサ(物理6コア/論理12コア)、3.2GHz(ターボブースト時4.6GHz)、32GBメモリ。10GbpsのVPCネットワークに接続され、8GbpsのThunderbolt 3接続によりEBSストレージと接続されていると説明されています。
EC2 Mac instances are powered by a combination of Mac mini computers—featuring Intel’s 8th generation 3.2 GHz (4.6 GHz turbo) Core i7 processors, 6 physical/12 logical cores, and 32 GiB of memory - and the AWS Nitro System, providing up to 10 Gbps of VPC network bandwidth and 8 Gbps of EBS storage bandwidth through high-speed Thunderbolt 3 connections.
EC2 Macインスタンスはベアメタルインスタンス「mac1.metal」として利用可能で、提供されるOSはmacOS Mojave 10.14とmacOS Catalina 10.15。macOS Big Sur 11.0も間もなく提供予定。M1チップ搭載のMacについても現時点で同社内で稼働しており、2021年中に提供予定。
SSH経由でコマンドラインによる操作か、VNCクライアントを用いてリモートスクリーンで利用することが可能。
他のEC2インスタンスと同様に、EC2 MacインスタンスはVPCによるセキュアなネットワーク接続や、Amazon EBSのストレージ利用、Amazon FSxによるスケーラブルアンファイルストレージ、Amazon ELBを用いた分散処理を用いたビルドの管理や、AWS Systems Managerによる構成、運用管理、OSへのパッチ適用などが可能。
これによりmacOSアプリケーションの開発者はクラウド上で必要なときだけ高速な分散ビルドや分散テストや分などの高度な開発環境を利用できるようになり、より高い開発生産性の実現に役立つとされています。
EC2 Macインスタンスは、米東(北バージニア)、米東(オハイオ)、米西(オレゴン)、欧州(アイルランド)、アジア太平洋(シンガポール)の各リージョンで利用可能となっています。
追記(2020/12/11):AWSはMacインスタンスの仕組みについてInfrastructre Keynoteにて説明しました。
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