[速報]AWS、Docker Hubの代替を狙う「Amazon Elastic Container Registry Public」提供開始。AWS re:Invent 2020

2020年12月2日

Amazon Web Services(AWS)は、Dockerコンテナのイメージをパブリックに公開できるコンテナレジストリの新サービス「Amazon Elastic Container Registry Public」(ECR Public)の提供開始を発表しました

fig

現在、Dockerコンテナイメージのパブリックなレジストリとして事実上の標準となっているのは、Docker社が運営するDocker Hubでしょう。

しかしDocker Hubは、今年の11月からアノニマスユーザーからのプルは6時間で100回まで、認証済みユーザーからのプルは6時間に200回までなど、一部で制限を強化しつつあります。

参考:Docker Hub、6カ月使われていないコンテナイメージの削除計画を保留に。従量課金ベースの料金プランを検討へ

AWSはこのDocker Hubの代替となるサービスの発表を予告していました。それが今回のECR Publicとなります。

参考:AWSがDocker Hubの代替サービスを発表予告。パブリックにコンテナイメージを公開可能で50GBまで無料、AWSからなら何度でもプルし放題に

ECR Publicは、これまでAWSがプライベートなコンテナレジストリサービスとして提供していた「Amazon Elastic Container Registry」(Amazon ECR)の新機能として追加されました。

Amazon ECRにパブリック向けのレジストリを作成し、ここにコンテナイメージを登録していくことでパブリックに公開できます。パブリックに公開されたコンテナイメージは自動的にAWSの各リージョンへも展開され、ダウンロード時間の短縮と可用性の向上がはかられます。

また、ECR Publicで公開されたコンテナイメージが変更されると、自動的にAWS CodeBuildに通知されてリビルドが行われるなど、Amazonサービス間の連携も行われると説明されています。

50GBの無料ストレージ、アノニマスからは500GBの帯域幅まで無料

ECR Publicの利用料金は、ストレージが50GBまで毎月無料(ちなみにAmazon ECRは500MBまで毎月無料)。

インターネット経由でコンテナイメージがプルされる場合、アノニマスユーザーは毎月500GBまでの帯域が無料で利用可能。AWSアカウントで認証すると毎月5TBまで無料で利用可能。

またAWSのいずれかのリージョン内で稼働するワークロードであれば、コンテナイメージの取得にあたり制限なく帯域を利用可能になります。

(追記:2021/12/1 Docker公式イメージが利用可能に)

AWS re:Invent 2020:バックナンバー

Andy Jassy Keynote

AWS Partner Keynote

Infrastructure Keynote

Werner Vogels Keynote

あわせて読みたい

クラウド




タグクラウド

クラウド
AWS / Azure / Google Cloud
クラウドネイティブ / サーバレス
クラウドのシェア / クラウドの障害

コンテナ型仮想化

プログラミング言語
JavaScript / Java / .NET
WebAssembly / Web標準
開発ツール / テスト・品質

アジャイル開発 / スクラム / DevOps

データベース / 機械学習・AI
RDB / NoSQL

ネットワーク / セキュリティ
HTTP / QUIC

OS / Windows / Linux / 仮想化
サーバ / ストレージ / ハードウェア

ITエンジニアの給与・年収 / 働き方

殿堂入り / おもしろ / 編集後記

全てのタグを見る

Blogger in Chief

photo of jniino

Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。
詳しいプロフィール

Publickeyの新着情報をチェックしませんか?
Twitterで : @Publickey
Facebookで : Publickeyのページ
RSSリーダーで : Feed

最新記事10本