Apple M1チップ対応「Docker Desktop」、x86用のコンテナイメージのビルドと実行も可能。Docker社が説明
Docker社は、現在テクニカルプレビューとして提供されているApple M1チップ対応の「Docker Desktop for Mac」がマルチCPUアーキテクチャ対応として開発されており、ARM用コンテナイメージに対応するだけでなく、x86用コンテナイメージのビルドと実行にも対応することを「Download and Try the Tech Preview of Docker Desktop for M1」で説明しました。
「Download and Try the Tech Preview of Docker Desktop for M1」から引用します。
The new Docker Desktop on M1 is no exception; you can build and run images for both x86 and Arm architectures without having to set up a complex cross-compilation development environment.
新しいM1用Docker Desktopも例外ではありません。複雑なクロスコンパイル対応の開発環境をセットアップしなくとも、x86とARMのイメージ両方についてビルドと実行ができます。
もともとDocker Desktop for Macはマルチプラットフォーム対応
もともとDocker Desktop for Macは以前からマルチCPUアーキテクチャ対応でした。
これは内部でオープンソースのプロセッサエミュレータ「QEMU」を採用し、別のCPUアーキテクチャのエミュレーションを行うことで実現されています。
この機能がApple M1対応Docker Desktopでも引き継がれるため、外部ツールなどを別にインストールすることなく、Apple M1チップ用のDocker Desktopをインストールするだけで容易にx86用コンテナイメージの実行やビルドなどが可能になります。
実際に開発され利用されているコンテナイメージの多くはx86用ですので、Apple M1チップ用Docker Desktopでこれがビルド、実行できることは非常に大きな利点になることでしょう。
Apple M1チップ対応のDokcker Desktopのテクニカルプレビュー版は、「Developer Preview Program」に申し込むことで利用できるほか、直接ダウンロードすることも可能となっています。
関連記事
あわせて読みたい
Kubernetesを用いてハイパーコンバージドインフラを実現する「Harvester」、Rancher Labsがオープンソースで公開
≪前の記事
AWS、マネージドサービスで監視ツールの「Prometheus」と監視データを可視化する「Grafana」を提供すると発表。AWS re:Invent 2020