サーバレスでApache Cassandraを提供する「Amazon Keyspaces for Apache Cassandra」正式リリース。事実上無制限スケール、使った分だけ課金
Amazon Web Servicesは、代表的なNoSQLデータベースの1つであるApache Cassandraをマネージドサービスとして提供する「Amazon Keyspaces for Apache Cassandra」を正式版としてリリースしたと発表しました。
New #AWSLaunches!
— Amazon Web Services (@awscloud) April 25, 2020
Amazon Keyspaces (for Apache Cassandra) is now generally available
AWS IQ waives fees until June 30, 2020
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Amazon Keyspaces for Apache Cassandraは、もともと昨年のAWS re:Invent 2019 で「Amazon Managed Apache Cassandra Service」(MCS)という名称で発表され、プレビュー公開されていたサービスです。
今回正式版としてのリリースに合わせて名称がAmazon Keyspaces for Apache Cassandraに変更されました。
プロビジョニング不要、事実上無制限のスケール
Amazon Keyspaces for Apache Cassandraの大きな特徴は、サーバレスで提供されることです。サーバのプロビジョニングやパッチの適用、障害対応やバックアップといった運用管理はすべてAWSでやってくれます。
さらにアプリケーションからのトラフィックに応じて自動的にスケールアップおよびスケールダウンします。AWSは「事実上無制限のスループットとストレージで毎秒数千のリクエストに対応するアプリケーションを構築できます」と説明しています。
キャパシティのスケールには2つのモードが用意されています。1つは「オンデマンドのキャパシティーモード」で、これはキャパシティが自動的に管理され、予期しないピークワークロードに対してスループットをオーバープロビジョニングする必要がありません。使用したリソースに対してのみ料金が発生します。
もう1つは「プロビジョンド型キャパシティーモード」で、予想される1秒あたりの読み取りと書き込みの数を事前に指定できます。これは、予測可能なアプリケーショントラフィックがある場合にスループットの料金を最適化できます。
AWSでのスケーラブルなNoSQLデータベースと言えば、DynamoDBがその代表であり長年利用されてきた実績もあります。しかしDynamoDBはAWS独自のデータベースです。一方、今回登場したCassandraはオープンソースで開発されている代表的なNoSQLデータベースであり、オンプレミスやほかのクラウドで利用することも可能です。
利用者はこうした特性を基に、どちらを利用すべきか判断することになるでしょう。
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