[速報]「The Amazon Builders' Library」発表。大規模分散システムの構築、運用などについて、Amazonが学んできたことをコンテンツとして公開。AWS re:Invent 2019
Amazon.comが開発してきた世界最大級の電子商取引システムや、それを支えるインフラであるところのAmazon Web Servicesは、世界でも最も複雑で巨大な分散システムの1つです。
そしてAmazon.comやAWSにとってさえ「分散システムの構築は難しいものだった」と、Amazon.com CTO Werner Vogels氏。
そしたなかで、Amazonはどのように堅牢でスケーラブルな分散システムを作ったのか? エンジニア組織をスケールさせてきたのか? どのように運用しているのか? どうやってサービスを迅速に提供しているのか?
Amazon自身がこうした疑問について解説するWebサイト「The Amazon Builders' Library」の開設が、同社が開催中のイベント「AWS re:Invent 2019」で発表されました。
AWSのブログに投稿された記事「Check out The Amazon Builders’ Library – This is How We Do It!」で、この「The Amazon Builders' Library」を次のように紹介しています。
Today I am happy to announce The Amazon Builders’ Library. We are launching with a collection of detailed articles that will tell you exactly how we build and run our systems, each one written by the senior technical leaders who have deep expertise in that part of our business.
ここに、The Amazon Builders’ Libraryを発表します。これは、私たちが私たち自身のシステムをどのように構築し稼働させているか、正確に記した詳細な記事を集めたものであり、それぞれの記事はその部門で深い知識を備えた技術リーダーによって書かれています。
This library is designed to give you direct access to the theory and the practices that underlie our work. Students, developers, dev managers, architects, and CTOs will all find this content to be helpful. This is the content that is “not sold in stores” and not taught in school!
このライブラリは、私たちの仕事の根底にある理論と実践に直接触れられるように作られています。学生や開発者、開発マネージャー、アーキテクト、CTOなどの方々にとって、これらのコンテンツが役に立つことでしょう。ここに記された内容は、「どこにも売ってない」まさに学校で教わることのないものなのです。
Amazon.comやAWSはこれまで、システム内部について詳細に明らかにすることにそれほど積極的ではありませんでした。「The Amazon Builders' Library」の登場は、その姿勢が変化したことを示すものかもしれません。
AWS re:Invent 2019:バックナンバー
Monday Night Live
Keynote1 : by Andy Jassy AWS CEO
- [速報]AWS、自身でプロセッサを開発していく姿勢を明らかに。独自開発の第二世代ARMプロセッサ「Graviton 2」発表。AWS re:Invent 2019
- [速報]「Amazon Fargate for Amazon EKS」正式発表。Kubernetes上の分散アプリケーションをマネージドなサーバレスとして自動運用。AWS re:Invent 2019
- [速報]「Amazon CodeGuru」発表。機械学習したコンピュータが自動でコードレビュー、問題あるコードや実行の遅い部分などを指摘。AWS re:Invent 2019
- [速報]AWSをオンプレミスに持ち込める「AWS Outposts」正式リリース。日本国内でも利用可能。AWS re:Invent 2019
- 5GキャリアのエッジロケーションにAWSを設置、モバイルデバイスから利用できる「AWS Wavelength」発表。国内ではKDDIが提携。AWS re:Invent 2019
- AWS、機械学習のための統合開発環境「Amazon SageMaker Studio」提供開始。コード、ノートブック、データセットをひとつのツールで。AWS re:Invent 2019
Keynote2 : by Werner Vogels Amazon.com CTO
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