「Scrum Inc. Japan」が設立。「スクラム」の導入支援により、イノベーションを実現。KDDI、永和システムマネジメント、Scrum Inc.が合弁
「スクラム」は、アジャイル開発手法としておそらくもっとも広く知られ、普及している手法です。顧客からのフィードバックに基づいて計画と開発を短い期間で繰り返し、新しい機能を次々とリリースしていくことが1つの特徴です。
そのスクラムは、もともと1986年に一橋大学の野中郁次郎氏と竹内弘高氏が日本企業のベストプラクティスについて研究し、ハーバードビジネスレビュー誌に掲載された論文「The New New Product Development Game」などを参考に、ジェフ・サザーランド(Jeff Sutherland)氏らによって提唱されたました。
そのスクラムの提唱者であるジェフ・サザーランド氏が設立したScrum Inc.とKDDI、永和システムマネジメントが、合弁で「Scrum Inc. Japan」を設立することを発表しました。
同社はScrum Inc.認定資格セミナーの開催、スクラムコーチの派遣、コンサルティングなどを行っていくとのこと。
Scrum Inc. Japan設立にあたり、Scrum Inc.は欧米の大企業の組織的な変革を支援してきた、同社のプリンシパルトレーナー Joe Justice氏を日本へ派遣。永和システムマネジメントからは、日本国内におけるスクラムの普及、アジャイル企画開発の発展に貢献してきた平鍋健児氏がScrum Inc. Japanの取締役に就任します。
この設立にあたり、Scrum Inc.のジェフ・サザーランド氏は、次のように述べています。
「Scrum Inc.は、急速に変化する世界に対応するためにビジネスのやり方を根本的に変えようとする世界中の企業を支援してきました。私たちにとって日本は重要な位置づけであり、この度設立したScrum Inc. Japanは、特定の国に会社を設立する初めての試みです。パートナーであるKDDIおよび永和システムマネジメントのエネルギー、情熱および決断力、そして日本のビジネスのやり方が抜本的に変化する好機によって生まれた3社の合弁会社は、私たちの使命だと感じています。」
また、一橋大学の野中 郁次郎名誉教授も次のようなコメントを寄せています。
「Scrum Inc. Japanが提供する真のスクラムの理論と実践は、ビジネスの成長と人々の働きがいを両立させるものです。今後、日本企業が持続的イノベーションを生み出し、グローバル市場を共創していく鍵となるでしょう。」
3社は以前から協力関係にあり、日本国内でのスクラム関連の事業を行っていました。合弁会社の発足でその事業がさらに促進されることになります。
あわせて読みたい
米Citrix、FBIからの連絡でサイバー攻撃により社内ネットワークに侵入されたことを知る。政府機関などを狙った大規模な攻撃の一部か?
≪前の記事
コンテナランタイム「containerd」が十分に成熟したとして、Cloud Native Computing Foundationの「卒業」プロジェクトに