PostgreSQL 12β1が公開。Bツリーインデックス周りの性能向上や、インデックスの並列処理による再構成が可能に
オープンソースのデータベースであるPostgreSQLの次バージョンとなる「PostgreSQL 12」のベータ版が公開されました。このベータ版にはPostgreSQL 12最終版で予定されているすべての機能が搭載され、試せるようになっています。
PostgreSQL 12の主要な改善点を、ブログから一部引用します。
まずPostgreSQL 12では、インデックス周りの性能向上やサイズ削減などが行われているとのこと。
PostgreSQL 12 improves the overall performance of the standard B-tree indexes with improvements to the space management of these indexes as well. These improvements also provide a reduction of index size for B-tree indexes that are frequently modified, in addition to a performance gain.
PostgreSQL 12では標準のインデックスの空間管理の向上により性能が全体に向上している。Bツリーインデックスも同様だ。これらの改善は性能向上に加えて、頻繁に変更されるBツリーインデックスのインデックスサイズ削減にもつながっている。
さらにインデックスの並列処理による再構成も可能に。
PostgreSQL 12 adds the ability to rebuild indexes concurrently, which lets you perform a REINDEX operation without blocking any writes to the index. This feature should help with lengthy index rebuilds that could cause downtime when managing a PostgreSQL database in a production environment.
PostgreSQL 12はインデックスの並列再構成機能も追加された。これはREINDEX操作によって実現され、インデックスに対するすべての書き込みをブロックすることなく行われる。この機能は、本番環境でPostgreSQLデータベースを運用する際に、ダウンタイムを引き起こす可能性がある長時間のインデックス再構築に役立つはずだ。
また、数千のパーティションから構成されるテーブルの操作で実際には少数のパーティションしか関係しない場合の性能向上も実現。そのほかにもパーティション関連で次のように多くの改善が行われています。
PostgreSQL 12 also provides improvements to the performance of both INSERT and COPY into a partitioned table. ATTACH PARTITION can now be performed without blocking concurrent queries on the partitioned table. Additionally, the ability to use foreign keys to reference partitioned tables is now permitted in PostgreSQL 12.
PostgreSQL 12では、パーティションテーブルへのINSERTとCOPYの両方のパフォーマンスが向上しました。パーティション表に対する同時問合せをブロックせずにATTACH PARTITIONを実行できるようにもなりました。さらにPostgreSQL 12では、パーティションテーブルを参照するために外部キーを使用することができるようになりました。
そのほか多くの新機能が「PostgreSQL 12 Beta 1 Released!」で紹介されています。
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