Kubernetesに特化した軽量なLinux「k3OS」。Kubernetesが自動起動、Kubernetesクラスタ構成も自動で。Rancher Labsが公開
Rancher LabsはKubernetesの実行に特化し、あらかじめKubernetesを組み込んだ軽量なLinuxディストリビューション「k3OS」の公開を発表しました(発表は4月24日)。
Rancher Labsは今年3月、Kubernetesの軽量なディストリビューションである「k3s」をリリースしています。今回発表された「k3OS」は、このk3sの最適な実行環境として開発されたもので、k3sも含まれています。
「Announcing k3OS: A Kubernetes Operating System」から、k3OSの説明を引用します。
K3OS is a Linux distro built for the sole purpose of running Kubernetes clusters. In fact, it is a Linux distro and the k3s Kubernetes distro in one! As soon as you boot up a k3OS node, you have Kubernetes up and running. When you boot up multiple k3OS nodes, they form a Kubernetes cluster.
k3OSはKubernetesクラスタの実行に特化したLinuxディストリビューションです。実のところ、これはLinuxとk3sを1つにしたものといえます。k3OSノードを起動するとすぐにKubernetesも起動、実行されます。複数のk3OSノードを起動すれば、自動的にKubenetesクラスタが形成されます。
Rancher Labsでは、Kuberenesの運用においてLinuxのセキュリティパッチの適用とKubernetesのアップデートをどちらも適時かつ適切に行わなければ、何らかのセキュリティリスクに直面するという状況に課題を感じていたとのこと。
そのためこの2つを1つのディストリビューションである「k3OS」として統合し、ディストリビューションのアップデートではLinuxとKubernetes(k3s)の両方を適用対象とすることでこれを解決するとしています。
またk3OSではKubernetesの実行に不要な機能やコマンドなどが省かれているため、軽量かつセキュリティリスクの削減が行われています。
Rancher Labsでは軽量なKubernetesディストリビューションであるk3sがエッジコンピューティングに適切であるように、このk3OSもエッジコンピューティングに向いたLinuxディストリビューションだと説明しています。
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