JavaVM言語のためのFaaS環境「Eclipse Jemo」、Eclipseが開発表明。どのクラウドにも対応し、モニタリング機能やSPAのためのUIフレームワークも搭載
Eclipse Foundationは、JavaVMベースの言語のためのイベントドリブンなアプリケーション実行環境、いわゆるFunction-as-a-Serviese(FaaS)を実現する「Eclipse Jemo」の開発を表明しました。
Eclipse JemoはEclipse Foundationのインキュベーションプロジェクトとしてスタートしています。
Eclipse Jemoのプロジェクトトップページから、Jemoの説明を引用します。
Eclipse Jemo aims to deliver a true multi-cloud FaaS implementation for JVM based languages. Jemo which is built to take advantage of Kubernetes provides the same event driven development pattern that you will find in many function as a service offerings with the insulation from the specific provider. In addition to an event driven FaaS development paradigm Jemo aims to provide full compatibility with the Jakarta EE and Microprofile platforms using the runtime implementation to ensure that regardless of the platform used all applications are completely cloud native.
Eclipse JemoはJavaVMベースの言語のための、真のマルチクラウド対応FaaSの実装です。JemoはKubernetesを利用するように作られ、多くのFaaSにあるようなイベントドリブンな開発パターンと同じものを提供しつつも、特定のクラウドプロバイダには依存しないようになっています。
これに加えて、イベントドリブンなFaaS開発パラダイムを実現するJemoは、Jakarta EEとMicroprofileとの完全互換を実現。使用しているプラットフォームに関係なくすべてのアプリケーションが完全にクラウドネイティブになるようにします。
Eclipse Jemoは最初のターゲットとしてAWS、Microsoft Azure、Google Cloud Platformの3つのクラウドへの対応を進め、これらのどのクラウド間でアプリケーションを書き換える必要のない互換性を実現していくとのことです。
さらにEclipse JemoはSPAのフロントエンドを構築するためのJavaScriptによるUIフレームワークや、ノードのピアツーピアによる仮想ネットワークレイヤの実現、サーバのスケールアウト、モニタリングなど、さまざまな機能も搭載していくことを明らかにしています。
今後は四半期毎にアップデートを予定しており、2019年第1四半期にはオープンソースとして最初のバージョン0.1をリリース、AWSとAzureをサポート。第2四半期にはバージョン0.2としてGoogle Cloud PlatformのサポートとJava 11のサポート。第3四半期にはバージョン0.3としてストリーム処理などを追加、第4四半期にはバージョン0.4としてHTTP/2とWebSocket、JMXを通じたモニタリングやマネジメント機能の拡張、そして2020年第1四半期にはバージョン0.5として機械学習や深層学習、Alexa/Cortana/Googleなどの仮想アシスタントのサポートなどをロードマップとして示しています。
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