サービスメッシュを実現する「Istio 1.2」リリース。安定性向上、IPv6の実験的サポート、Datadogへのトレース送信など

2019年6月27日

Kubernetesで構成されたクラスタに対してサービスメッシュと呼ばれる機能を提供する「Istio」の最新バージョン「Istio 1.2」がリリースされました

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サービスメッシュは、クラスタ内の個々のサービスに対してプロキシによる通信の仲介を通じてさまざまな機能を提供します。

例えば、ブルー/グリーンデプロイメントと呼ばれる、あるサービスを新版に切り替える際のトラフィックの動的な切り替えや、サービス間の通信を暗号化し、サービス間での認証をきちんと行うことでセキュリティを高めることも実現してくれます。

さらにプロキシを通じてサービスのモニタリングやログ収集を行うことで、サービスとアプリケーションの稼働状況を把握できるようにもしてくれます。

ビルトやテストなど、リリースのための自動化体制を強化

Istioは2018年8月にバージョン1.0が登場。次のバージョン1.1が登場したのはその7カ月後の2019年3月、そして今回のバージョン1.2はそこから3カ月後の2019年6月にリリースされました。

Istio開発チームは、このアップデートサイクルをより定期的かつ計画的にしようとしており、今回のリリースに当たってはそのための体制とツールの強化と自動化が積極的に行われたと、次のように説明されています。

In order to make release quality and timing predictable, we declared a “Code Mauve”, meaning that we would spend the next iteration focusing on project infrastructure. As a result, we’ve been investing a ton of effort in our build, test and release machinery.

リリースの品質向上と予測可能な時期を実現するため、「Code Mauve」を宣言した。これは次のイテレーションではプロジェクトのインフラにフォーカスする、ということを意味した。その結果、ビルド、テスト、リリースの自動化に多くの努力を投入することとなったのだ。

これによって環境が整理され、Istioの安定性向上や開発サイクルの改善が実現されたとのこと。

もちろんIstio 1.2ではIstio本体にも新機能や改善が行われています。主なものとして、KuberenetesクラスタにおけるIPv6の実験的サポート、アップストリームサービスに対するHTTPアイドルタイムアウトを設定できる機能の追加、Datadogへのトレース送信などが挙げられます。

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