インテル、Google、マイクロソフトらが高速インターコネクトの新規格「Compute Express Link」(CXL)を発表。GPUやFPGAなどを活用するための業界標準へ
インテルやGoogle、マイクロソフト、シスコ、HPE、Dell EMC、アリババ、ファーウェイらは、CPUとメモリやGPU、FPGAなどを高速に接続するインターコネクトのオープンな新しい業界標準規格「Compute Express Link」(CXL)を発表。あわせてCXLを推進するためのコンソーシアムを立ち上げました。
コンピュータで画像処理や機械学習などさまざまな種類のワークロードが実行されるようになるにつれて、すべての演算処理をCPUで行うのではなく、ワークロードの種類に合わせた得意分野を持つGPUやFPGAなどに演算を任せるケースが今後さらに増加していくと考えられています。
CXLは、こうしたGPUやFPGAのような、CPUやメモリとともに演算処理を行うさまざまなデバイスを高速に接続する、インターコネクトの新しいオープンな業界標準として発表されました。
CXLの特徴はPCI Express Gen5をベースにしていることと、複数のデバイスからメモリにアクセスしてもメモリの内容の一貫性を保てるところにあります。インテルのNavin Shenoy氏がCXLの特徴を解説した記事「A Milestone in Moving Data | Intel Newsroom」から、一部を引用しましょう。
CXL is a key technology that enables memory coherence between the accelerator and CPU, with very high bandwidth, and does so using well-understood infrastructure based on PCI Express Gen 5.
CXLは広帯域を実現しつつ、アクセラレータとCPUのあいだでメモリの一貫性を実現するキーテクノロジーだ。それは、すでによく知られている基盤技術であるPCI Express Gen 5をベースにしている。
コンソーシアムには前述の通り、インテルに加えてHPEやDell EMC、シスコなどの主要なサーバベンダ、GoogleやFacebook、マイクロソフトといったハイパースケールなクラウドベンダや先進的な機械学習処理を行っているベンダが揃っているため、CXLが事実上の業界標準となるのは間違いなさそうです。
インテルによるとCXLを採用した製品は2021年頃に、Xeonプロセッサ、FPGA、GPU、スマートNICなどの登場が予定されているとのことです。
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