Google、「Cloud Services Platform」ベータ公開。オンプレミス環境の「GKE On-Prem」も展開し、ハイブリッドクラウド戦略を前進
Googleは、同社のクラウドアプリケーション実行環境を、オンプレミス環境とクラウドの両方で一貫性のあるハイブリッドクラウド構成へも展開可能にするソフトウェアプラットフォーム「Cloud Services Platform」のベータ公開を開始しました。
「Cloud Services Platform」は、Kubernetesのマネージドサービスが提供されるGoogle Kubernetes Engine(GKE)のうえで、サービスメッシュのIstioやAPI管理サービスのApigeeなどの機能をマネージドサービスとして提供するものです。昨年7月に行われたイベント「Google Cloud Next '18」で発表されました。
さらにCloud Services PlatformにはGKEをオンプレミスで利用できる「GKE On-Prem」も含んでいます。
(2019/2/26追記:オンプレミス版のCloud Platform Serviceの実行環境はVMware 6.5とF5 BIG-IPとのことです)
GKE On-PremはGoogle Kubernetes Engineと同様の環境をオンプレミスへ持ち込めるハードウェアとソフトウェアを組み合わせた統合システム。
GKE On-Premを利用することで、まるでオンプレミスにGoogle Cloud Platformのリージョンが新しく構築されたかのように、GKEの環境を社内に持ち込むことができます。これも昨年7月に開催されたイベント「Google Cloud Next '18」で発表されていました。
参考:[速報]オンプレミスのKubernetesをGoogle Cloudで統合管理、「Google Kubernetes Engine on-Prem」発表。Google Cloud Next '18
GKE On-Premのハードウェアは、現時点ではハードウェアはシスコが提供する「Cisco Hybrid Cloud Platform for Google Cloud」が用いられ、その上にGKEのソフトウェアおよびマネージドサービスを実現するためのリモート管理がGoogleから提供されることで、まるでオンプレミスにパブリッククラウドのリージョンが設置されたかのようにGKEのマネージドサービスが実現されます(現在GKE On-Premはアルファ版)。
Cloud Services Platformは、単にパブリッククラウドのGKEのうえにIstioのサービスメッシュ、ApegeeのAPI管理などを提供するだけでなく、希望する顧客に対してはGKE On-Premを用いることでクラウドと一貫性のあるアプリケーション実行環境をプライベートクラウドにも作りだすことで、Google Cloud Platformをオンプレミスへ拡張する形でのハイブリッドクラウドを実現しようとしています。
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