GoogleのモバイルBaaS用データベース「Cloud Firestore」が正式版に。東京リージョンでも提供開始、オフラインDBやトランザクションもサポートするNoSQL
Googleはモバイル向けのスケーラブルなバックエンドデータベースとして提供している「Cloud Firestore」の正式リリースを発表しました。
Cloud Firestore has gone GA!
— Firebase (@Firebase) 2019年1月31日
Find out what that means for you, along with a number of exciting new feature announcements including lower prices, new data storage locations, improved usage tracking, and much more!
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Cloud Firestoreは、Googleがモバイルアプリケーション向けに提供しているユーザー認証、モバイルデバイスへのプッシュ通知、アクセス解析、機械学習サービスなどを含む統合的なバックエンドサービス「Firebase」のなかで、マネージドデータベースとして提供されます。
また、Google Cloud Platform上で提供されるNoSQLデータベースサービスとしても利用可能です。
正式版のリリースと同時に、東京リージョンを含む10リージョンでの提供開始および3月3日から最大50%の値下げが行われることも発表されました。
またサービスレベル保証も有効となり、米国と欧州のリージョンで提供されている「Cloud Firestore Multi-Region」では99.999%のサービスレベル保証が、東京リージョンなどで提供されている「Cloud Firestore Regional」では99.99%のサービスレベル保証が有効となります。
高いスケーラビリティやモバイルデバイスとの同期とオフライン対対応など
Cloud Firestoreは、いわゆるモバイルアプリケーション向けのBackend-as-a-Service(BaaS)用データベースとして、高い可用性とスケーラビリティを備えたNoSQLデータベースです。
マネージドサービスとして提供されるため、データベースのバックアップやセキュリティパッチの適用、データ増加に伴う容量追加やオプティマイズといった運用管理業務をすべてクラウドに任せることができるため、開発者はアプリケーションの開発にフォーカスできる利点があります。
あるデバイスで行われたデータベースに対する変更がほぼリアルタイムにクラウド上のデータベースを含む全デバイスへ自動的に反映される、いわゆるリアルタイムデータベースの仕組みを持つことが特長です。
そのためチャットアプリケーションのようなリアルタイムなデータの反映が求められるモバイルアプリケーションなどの開発に優れています。
トランザクションもサポートするため、つねにデータベース内のデータの一貫性を維持することが可能。
また、モバイルデバイスとクラウド上のデータベースのデータ同期機能も備えており、デバイスがオフライン時にはデバイス内のデータベースだけを参照、更新しておき、ネットワークが接続されたタイミングでクラウド上のFirestoreと同期することができます。
2018年11月には開発者向けにFirestoreのローカルエミュレータも発表されたため、開発時にはクラウドへつながなくとも手元のPC環境だけで開発でき、社内の開発環境だけでCI/CDが回せるようになりました。
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