Google Cloud、ペタバイトクラスのスケーラブルなNFSサーバを実現するElastifileの買収を発表
Googleは、スケーラブルなファイルサーバの機能を実現するElastifileの買収を発表しました。
ElastifleはNFSやSMBなどでアクセスでき、しかも自動的にストレージ容量をペタバイトクラスまで追加できる、スケーラブルなファイルシステムを提供するソフトウェアベンダです。AWSのAmazon EFS(Amazon Elastic File System)に相当する機能を提供します。
Google Cloud上ではこれをマネージドサービスとして提供していました。Googleは同社を買収することにより、Elastifileの機能をGoogle Cloudに統合することになります。
We are excited to announce that Google has entered into a definitive agreement to acquire @elastifile, a provider of scalable, enterprise file storage for the cloud. https://t.co/oc4y6cwfSu
— Google Cloud (@googlecloud) 2019年7月9日
Google CloudのCEO トーマス・クリアン氏は、この買収に関して次のようにコメントしています。
The combination of Elastifile and Google Cloud will support bringing traditional workloads into GCP faster and simplify the management and scaling of data and compute intensive workloads. Furthermore, we believe this combination will empower businesses to build industry-specific, high performance applications that need petabyte-scale file storage more quickly and easily.
ElastifileとGoogle Cloudの組み合わせは、トラディショナルなワークロードをGCPに迅速に移行することを支援し、データの増大やコンピュートインテンシブなワークロードの管理をシンプルにします。それだけでなく、この組み合わせは業界特化型のハイパフォーマンスなアプリケーションで求められるペタバイトスケールのファイルストレージの実現を加速することでしょう。
Google Cloudは、BigQueryに代表される大規模並列処理や機械学習、あるいはGoogle App EngineやGoogle Kubernetes Engineなどに代表されるアプリケーションプラットフォームとしては先進的かつ魅力的なサービスを揃えていますが、業務アプリケーションを実行するための基盤としてオンプレミスと相性の良いファイルサービスやデータベースサービスについては競合他社に見劣りする面があります。
昨年11月にGoogle CloudのCEOに就任したトーマス・クリアン氏は元オラクルの幹部で、そうしたGoogle Cloudの弱点をよく理解しているはずで、Elastifileの買収は、こうした弱点を埋めるための打ち手であることは間違いないでしょう。
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