インスタンスを安く使える「Azure Spot Virtual Machines」発表。クラウドの空きキャパシティを安価に提供
マイクロソフトは、クラウドで余っている空きキャパシティを安価に提供する「Azure Spot Virtual Machines」を発表しました。
Azure Spot Virtual Machines provide access to unused #Azure compute capacity at deep discounts. Read to learn more: https://t.co/SbzsuD0eDP pic.twitter.com/yfs7C6cBa4
— Microsoft Azure (@Azure) December 12, 2019
クラウドでは基本的にいつでも仮想マシンをプロビジョニングし、利用を開始することができます。つまりクラウドでは、いつでもユーザーからの仮想マシンのプロビジョニング要求にこたえられるように、その時点でまだプロビジョニングされていない、余剰なサーバのキャパシティを抱えているのです。
「Azure Spot Virtual Machines」は、この余っているキャパシティを安価に提供するサービスです。ただし、ほかのユーザーによってこの余剰キャパシティが通常料金の仮想サーバとしてプロビジョニングされる場合、このAzure Spot Virtual Machinesはただちに利用が中断され、余剰キャパシティへと戻ります。
このように直ちに余剰キャパシティへと強制的に戻る可能性があるという条件付きであるために「Azure Spot Virtual Machines」は安価に使えるのです。
同社はこの「Azure Spot Virtual Machines」に適した処理として以下のようなものを挙げています。
- 開発とテスト
- 中断されても持続可能であるか、回復可能なワークロード
- バッチ処理
- ステートレスでスケールアウトする アプリケーション
- 仮想マシンが削除された場合でも、簡単に再実行できる短時間のジョブ
これまでAzureにおいておもにバッチ処理向けにプレビュー公開されていた「低優先度 Virtual Machines」は、この「Azure Spot Virtual Machines」に置き換えられることになります。
クラウドの空きキャパシティを安価に提供するサービスは、AWSでは以前から「Spot Instance」として提供されていましたので、似た名称がAzureで使われるのは分かりやすさにつながるでしょう。
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