[速報]マイクロソフト、「Azure Arc」発表。マルチクラウド基盤としてAWSやオンプレミスへもAzure DBをデプロイ可能、サーバやクラスタも統合管理。Ignite 2019

2019年11月5日

米フロリダ州オーランドで11月4日(日本時間11月5日未明)、マイクロソフトのイベント「Microsoft Ignite 2019」が開幕しました。

基調講演で同社CEOのサティア・ナデラ氏は、Microsoft Azureを中心とするマルチクラウドプラットフォーム「Azure Arc」を発表しました

Azure Arc fig1

Azure Arcはおもに以下の3つの機能を提供することで、Azureと同じ体験をマルチクラウド環境においても提供すると説明されています。

  • Azure SQL DatabaseおよびAzure Database for PostgreSQL Hyperscale(シャーディングによるスケールアウト機能)をAWSやオンプレミスなど任意のクラウド環境上のKubernetesへデプロイし、パッチ適用、自動アップデート、セキュリティポリシー適用などを含む集中管理が可能
  • AWSやオンプレミスを含む任意のプラットフォーム上で稼働するWindows Server、Linux Server、Kubernetesクラスタなどを統合管理
  • Azure Arcで管理するKubernetesクラスタへのアプリケーションのデプロイなどを、GitHubを用いたGitOpsのようにコード化や自動化が可能

Azure Arcで利用できるデータベースサービス(Azure SQL Database、Azure Database for PostgreSQL Hyperscale)はAzure Arc用にコンテナ化されたものがAzure Marketplaceから入手でき、Azure Arcが設定された任意のクラウドやオンプレミス環境へ自由にデプロイできます。

Azure Arc fig2

現時点でAzure Arc対応のデータベースサービスは前述の2つですが、今後対応サービスを増やしていくとのこと。

Azure Arcに対応するデータベースサービスは、Azureのマネージドサービスと同様に自動的にパッチやアップデートなどが適用されますが、Azure Arcではユーザー自身のポリシーに応じて適用頻度を設定可能。

データが失われないように離れた場所にあるシステム同士でレプリケーション(Geo Replication)が可能。Azureとオンプレミス間でも、AWSに設定されたシステムでも可能。

Azure Arc fig3

Azure Arcの基盤がどのクラウド、どの場所に設定されたとしても全体を統一したセキュリティポリシーとして運用が可能。

Azure Arcは現在プレビュー公開となっています。

Microsoft Ignite 2019

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