AWS、Java 11対応の独自OpenJDK「Amazon Corretto 11」プレビュー版を公開
Amazon Web Services(AWS)は、Java 11に対応したOpenJDKのディストリビューション「Amazon Corretto 11」のプレビュー版を公開しました。
Amazon Corretto 11, our no-cost, multiplatform, production-ready distribution of OpenJDK 11, is now in preview! https://t.co/USEOG7jzlG pic.twitter.com/sIWDo9hoLZ
— AWS Open Source (@AWSOpen) 2019年2月13日
Java 11は2018年9月に登場した、現時点で最新バージョンのJavaです。
参考:Java 11正式版がリリース、本バージョンからOracle JDKのサポートは有償に。OpenJDKで無償の長期サポート提供は現時点で期待薄
今月にはJava 8に対応したAmazon Corretto 8の正式版がリリースされたばかりでした。
参考:AWS版OpenJDKの「Amazon Corretto 8」正式版リリース。少なくとも2023年6月まで無償でアップデート提供
3月にはJava 12が登場するがCorrettoは……
Amazon Correttoは、オープンソースとして公開されているOpenJDKを基に、AWSが独自ディストリビューションとしてまとめたもの。Amazon CorrettoはAmazon社内の何千ものサービスの本番環境ですでに使われている実績があり、企業の本番環境での利用も可能と説明されています。
Correttoの最大の特徴は、AWSがセキュリティアップデートを無償で長期にわたって提供することでしょう。AWSの発表では、Corretto 8は少なくとも2023年6月まで、Corretto 11は少なくとも2024年8月までセキュリティアップデートが提供される予定です。
前述の通り、Java 11は現時点では最新のJavaです。そしてJavaは6カ月ごと(毎年3月と9月)に「フィーチャーリリース」と呼ばれる新バージョンが登場するため、来月3月にはJava 12が登場予定です。
一方、AWSはCorretto 11については4月前までは十分なテスト期間を設けると発表時に説明しています。
Corretto 11 builds corresponding to Open JDK 11 on these platforms will follow with ample time for testing before April 2019.
つまりCorretto 11の正式版は、Java 12の登場以後になる可能性もあるということです。現時点では、おそらくCorrettoは最新のJavaに追随することを優先していないのでしょう。
これはCorrettoがAmazon社内で使われているためであることが関係しているのではないかと考えられます。ということは今後もCorrettoのJavaのフィーチャーリリースへの追随はそれほど優先度が高くないものと考えられそうです。
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