国内企業の28%がDevOpsを実践、うち41%が売り上げや顧客満足度向上などの成果を出していると。IDC Japan
調査会社のIDC Japanは、国内企業におけるDevOpsに関する調査結果を発表しました。対象となったのはDevOpsについて理解している国内企業のIT管理者で、有効回答数は515社。
「IT組織全体で実践している」という企業は12.6%、「一部の部門/プロジェクトで実践している」は15.5%となり、合計で企業のDevOps実践率は28.1%となりました。
IDCではDevOpsについて、「企業や組織がビジネスのスピード、品質、競争力などのケイパビリティを高めることを目標とし、複数のチームや担当者が共同でアプリケーションの開発から運用までのライフサイクルを効率化するための方法を取り入れ、それを実践すること」と定義しています。
DevOpsの実践で40%以上が売り上げなどの成果
DevOpsを実践している企業に対して、現時点でDevOpsによるビジネス成果(売上、利益、顧客満足度の向上)がどの程度出ているかについて質問したところ、「期待以上に大きなビジネス成果が出ている」が11.7%、「期待通りのビジネス成果が出ている」が29.7%になり、合計41.4%の企業がDevOps実践によるビジネス成果が出ていることが分かりました。
DevOpsによって成果を出している企業の30%以上は「DevOpsサイクルの内製化」「DevOpsエンジニアの獲得/育成」「DevOpsに対するビジネス部門の理解/協力」が、成果を出すためには重要であることとして挙げています。
DevOpsはIT関連企業が牽引、コンテナ技術の活用が不可欠
DevOpsの実践率が最も高い業種はソフトウェア/システム開発業(ソフトウェアベンダー、システムインテグレーター)で37.4%、次に通信/サービスプロバイダー業(通信、クラウドサービス、インターネットコンテンツプロバイダー、メディア)で32.2%となり、IT関連企業がDevOpsの実践を牽引しています。
IT関連企業以外の中では金融業で実践率が高く28.3%となりました。
DevOpsを実践している企業の51.1%はDevOps環境の構築にパブリッククラウドサービスを使用しています。その中で主に使用されているクラウドサービスはMicrosoft Azure(使用率43.2%)、Amazon Web Services(同39.2%)、Google Cloud Platform(同25.7%)、IBM Cloud(同20.3%)になりました(クラウドサービスを複数使用している場合も含む)。
DevOps環境にDockerやKubernetesなどのコンテナ技術を使用している企業は86.2%になりました。主に開発環境とテスト環境で採用されています。この結果から、DevOps環境ではコンテナ技術の活用が欠かせない存在になっていることが分かりました。
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