音声サービスのTwilio、メール配信サービスSendGridの買収を発表。オムニチャネルのソリューション拡充
API経由で電話をかけるなどの音声サービスを提供するTwilioは、メール配信サービスを提供するSendGridの買収を発表しました(Twilioの発表、SendGridの発表)。
TwilioとSendGridは、音声サービスとメール配信サービスのそれぞれの分野でカテゴリリーダーとみなされる存在です。
TwilioはもともとAPIを通じて電話をかけたりSMSを発信できるサービスとして登場し、現在ではAPIを通じて音声経由でのユーザーインターフェイス構築を支援するサービスプロバイダとして、コールセンターやカスタマサービス向けのアプリケーションなどの構築に利用されています。
昨年5月にはサーバレスコンピューティングに対応したアプリケーション実行環境「Twilio Functions」の提供を発表し、プラットフォームベンダとしての意欲も見せ始めていました。
同社がメール配信プロバイダ大手であるSendGridを買収することで、音声やSMSに加えてメールでのソリューションを一括して顧客に提供できるようになります。これにより、いわゆるオムニチャネルのためのサービスプロバイダとして存在感を高めることができると考えられます。
TwilioがSendGridの買収を発表したブログ記事「Twilio to Acquire Leading Email API Platform, SendGrid」でも、次のように買収の目的を説明しています。
The addition of the leading email API platform to the leading cloud communications platform can provide you with the most powerful resource to connect with your customers on any channel.
私たちクラウドコミュニケーションをリードする企業に、電子メールAPIプラットフォームのリーディングベンダを加えることで、あらゆるチャネルを通じてあなたの企業が顧客とつながるためのもっとも強力なリソースを提供できるようになる。
いわゆるデジタルトランスフォーメーションの一環として、多くの企業がメールやソーシャルメディアに加え、例えばスマートスピーカーやモバイルアプリケーションなどを通じて顧客と直接つながろうとする動きを増しています。
TwilioによるSendGridの買収は、こうした企業のためのソリューション構築により適したものになると考えられます。
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