Slackが新機能「Actions」を発表、Slack上からほかのツールへの書き込みや操作を可能に
チャットサービス「Slack」を提供するSlackは、米サンフランシスコで同社にとって初めてのデベロッパーカンファレンス「Spec」を開催。基調講演でSlackの新機能「Actions」を発表しました。
基調講演で新機能を発表するプラットフォーム担当ゼネラルマネージャBrian Elliott氏。
Actionsは、Slackの画面から離れることなくほかのツールやアプリケーションに対するメッセージの書き込みや操作を可能にする機能です。
Slackを離れずにZendeskやJiraに書き込み
デモで紹介されたのは、ActionsによるSlackとZendesk、Jiraの連係。
想定として、ある企業が全社でSlackを使いつつ、カスタマサービスはチケット管理にZendeskを、開発チームはバグトラッキングツールにJiraを用いています。
カスタマサービスがZendeskに投稿した59番チケットは、自動的にSlackとの連携機能でSlackにも投稿されました。これを見たプロジェクトマネージャのSteveは、このチケットの内容が現在開発チームが修正に当たっているバグであることに気が付き、Jiraの該当イシューをSlackに投稿。現在開発チームが修正に当たっているという情報をSlackで共有しました。
そしてこの情報をSlackで共有するだけではありません。Slackの画面から、SteveのメッセージをZendeskに書き込みます。
メッセージの右端にあるメニューから「Actions」を呼び出すと、当該メッセージに対するアクションの一覧が表示されます。
Zendeskへの書き込みを選択し、Zendeskのどのチケットに対して書き込むのかをチケット番号で指定。今回は先ほどSlackのメッセージで見た59番を指定。
すると、Zendeskのチケット59番にさきほどのSteveのメッセージが書き込まれ、Zendeskでも、このチケットに対して現在開発チームが修正中であるというメッセージが共有されました。
すでにSlackではZendeskやJiraと連係してSlack上で情報を統合して見ることができるようになっていましたが、ActionsによってSlackを離れずに書き込みもできるようになったわけです。
同じような操作で、Zendeskのチケットに書き込まれたバグが起きるときの状況を、Jiraに対してSlackから離れずに書き込むことも可能です。
これによってコミュニケーションハブとしてのSlackの機能がより強化されることになります。
Actionsは、ZendeskやJira、Bitbucket、Pocketなどいくつかのサービスに対応予定。近日中に利用可能になるとのことです。
Spec
あわせて読みたい
Slack、BotやSlackアプリなどのメッセージ表示をリッチ化する「Block Kit Builder」発表
≪前の記事
Google Kubernetes Engine 1.10が正式リリース。ゾーンに分散したストレージのレプリケーション、マルチマスターを3つのゾーンに分散して高可用性を実現