MySQL 8.0正式版がリリース。性能が最大で2倍、JSONデータや地理情報などサポート。ロールによるユーザー権限の管理も可能に
米オラクルは、オープンソースで開発されているリレーショナルデータベース「MySQL」の最新版「MySQL 8.0」の正式版がリリースされたことを発表しました。
前バージョンのバージョン番号は5.7で、本バージョンが8.0になったのは、過去のバージョン番号で6が使われたことがあったというMySQL のバージョンの都合や、MySQL Clusterがバージョン7であることなどを考慮したためとされています。
MySQL 8.0では、大幅な性能向上、JSONデータに対応したNoSQL機能の搭載、地理情報の対応、ロールによるユーザー権限など、さまざまな改善が行われています。
性能が最大で2倍に
MySQL 8.0では、MySQL 5.7と比較してユーザー数が増えた場合に最大で約2倍ほどの大きな性能向上を実現しています。下記は読み込み性能の比較です。
読み込みだけでなく書き込み性能も向上しており、これはInnoDBでREDOログの書き込みを再設計し改善したことなどによるものと説明されています。
JSONデータや地理データを扱えるように
スキーマを持たないJSONデータにも対応しました。トランザクション処理をサポートしつつリレーショナルデータとJSONドキュメントを単一のデータベースで扱えるようになります。
地理情報へも対応し、空間データ型(Spatial Data)や空間インデックス(Spatial Indexes)などを扱えるようになり、また地点間の距離なども計算できるようになっています。
OpenSSLがデフォルトに。ロールによる権限設定も
Community Edtion、Enterprise EditionのいずれもTLS/SSLライブラリがデフォルトでOpenSSLとなりました。
またSQLロールが導入され、ロールによる権限の設定が可能になっています。
参考記事
米マイクロソフトはシアトルで開発者向けイベント「Microsoft Build 2017」を開催。1日目の基調講演で、オープンソースデータベースであるMySQLとPostgreSQLのマネージドサービスを提供すると発表しました。
FacebookはMySQL用の新しいストレージエンジン「MyRocks」をオープンソースで公開しました。
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