Knativeをベースにしたサーバレス環境「Pivotal Function Service」、Pivotalがアルファ版発表
PivotalはKubernetes上に展開可能なサーバレスコンピューティング環境を実現するソフトウェア「Pivotal Function Service」のアルファ版を発表しました。
Pivotal Function Serviceは今年の7月にGoogleが発表したオープンソースソフトウェアの「Knative」をベースに、サーバレスコンピューティング実行環境を実現したソフトウェア。
KnativeはGoogle、Pivotal、IBM、SAP、Red Hatらがオープンソースとして開発しているソフトウェアで、Istioの機能などが統合され、Kubernetes上でコンテナアプリケーションの展開や実行、運用を容易にする機能を提供します。
GKEやMinikubeにもインストール可能なマルチクラウド対応
Pivotal Function ServiceはKubernetes上でスケーラブルなサーバレス環境を実現するため、基本的に特定のクラウド環境に依存することなくオンプレミス上のプライベートクラウドを含めたマルチクラウドに対応します。
現時点でPivotal Kubernetes Service(PKS)、Google Kubernetes Engine、さらにローカル環境におけるMinikubeにもインストール可能で、Azure Kubernetes ServiceやVMware Cloud上のKubernetes環境(PKS)への対応も作業中とのこと。
また、AWSのLambdaなどと同様に、何らかのイベントをトリガーにして関数を実行するイベントドリブンなアプリケーション実行環境を実現。実行される関数のインスタンス数はイベントがない状態のゼロから負荷に応じて自動的にスケールするようになっています。
ユーザーが登録する関数はPivotal Kubernetes ServiceによってCloud Native Buildpackを用いてビルドされ、実行可能な状態で保存されるため、プログラマは自分でコンテナ化の手間を掛ける必要などがありません(コンテナとして実行されるため、おそらくさまざまなプログラミング言語にも対応すると考えられます)。
Pivotal Function Serviceはちょうど1年前に発表され、2018年遅くには登場するとされていましたので、アルファ版がぎりぎり間に合ったということになりそうです。
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