さらばJavaOne、今年から「Oracle Code One」に。Javaだけでなくさまざまな言語と技術を対象としたデベロッパー向けのイベント

2018年4月20日

毎年秋に開催されていたJavaのイベント「JavaOne」は、今年から名称が「Oracle Code One」になり、Javaだけでなく他の言語や技術なども扱うデベロッパー向けの総合イベントになることが明らかになりました。

Oracle Code One

JavaOneのオフィシャルツイッターアカウントによると、従来のJavaOneの内容はすべてOracle Code Oneに吸収されるようです。

JavaOneは、もともとJavaを開発したサン・マイクロシステムズが1996年に始めたイベントです。同社がオラクルに買収された後はオラクルが引き継ぎ、毎年秋にサンフランシスコ行われる同社最大のイベント「Oracle OpenWorld」とほぼ同時に開催されていました。

今年2018年も10月22日から25日のあいだ、Oracle OpenWorldと同時開催の予定でしたが、これまで「JavaOne Conference | JavaOne 2018 - Oracle」とされていたWebページへ飛んでみると、現在は「Oracle Code One」へ自動的に飛ばされる設定になっています。

Oracle Code OneはJava、Rust、Python、JavaScriptなどの話題も

Oracle Code Oneのトップページでは、このイベントが次のように説明されています。

Oracle Code One is our new developer conference that’s inclusive of more languages, technologies, and developer communities than other conferences. Expect talks on Go, Rust, Python, JavaScript, and R, along with more of the great Java technical content that developers expect.

Oracle Code Oneは私たちの新しいデベロッパーカンファレンスであり、他のカンファレンスよりも多くの言語、技術、コミュニティを巻き込んでいます。GoやRust、Python、JavaScript、Rといった言語についての話題に加え、デベロッパーが期待するようなJavaのテクニカルな話題も徹底的に扱います。

オラクルがJavaOneをOracle Code Oneに衣替えする狙いは、おそらくデベロッパーとのつながりを広げていこうとしているためと考えられます。

クラウドやオープンソースがエンタープライズITにおいても重要性を増してきているなかで、製品選択における意思決定にはこの分野に知識を持つデベロッパーが深く関与するようになってきています。

一方でオラクルはリレーショナルデータベースやERPのような業務アプリケーションが主力製品だったこともあり、マイクロソフトやAmazon Web Services、Googleといったクラウド市場で競合する企業と比べると、製品選択に関わるような知識を持つクラウドやオープンソースに明るいデベロッパーとのつながりはそれほど強くありません。

クラウド市場で打って出ようとしているオラクルにとって、こうしたデベロッパーに対してアピールすることは非常に重要な課題であるはずです。

そうした戦略の一環として、オラクルは以前から「Oracle Code」と呼ばれるデベロッパー向けのイベントを世界各地で展開していました。Oracle Code Oneは、そのデベロッパー向けイベントの毎年の集大成と位置づけられるのではないでしょうか。

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Junichi Niino(jniino)
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