Istioをベースにしたサービスメッシュ「VMware NSX Service Mesh」、VMwareが発表
VMwareは、Istioをベースにしたサービスメッシュを実現する「VMware NSX Service Mesh」を発表しました。
サービスメッシュとは、マイクロサービスアーキテクチャにおいて「サービス」と呼ばれる複数のソフトウェアコンポーネントが連係して動作するとき、サービス間の認証や通信の管理や暗号化、トラフィックやルーティングのコントロール、モニタリングなどの機能を提供するソフトウェアです。
Istioはサービスメッシュを実現する代表的なソフトウェア。
NSX Service MeshはこのIstioをベースにしており、Kubernetesが構成するコンテナクラスタ上で動作。Istioの機能に加えて、複数のクラウドや複数のKubernetesクラスタをフェデレーションすることで、シンプルな運用を実現するなどの機能を備えています。
NSX Service Meshは2019年の早い時期にVMware Cloud Pivotal Kubernetes Service(旧VMware Kubernetes Service)でベータ提供される予定。
各クラウドベンダがコンテナ、オーケストレーション、サービスメッシュを展開
現在、クラウドベンダがコンテナとKubernetesによるコンテナオーケストレーションに加えてIstioによるサービスメッシュの提供に積極的に取り組もうとしています。
これがマイクロサービスアーキテクチャによるクラウドネイティブなアプリケーションのプラットフォームになると考えられており、そのプラットフォームをいちはやくおさえようとしているためです。
例えばGoogleはGoogle Kubernetes EngineにIstioの統合を発表。AWSはAmazon EKSなどで稼働する独自のサービスメッシュ「AWS App Mesh」を11月に発表しました。
Red HatもIstioをベースにした「Red Hat OpenShift Service Mesh」を9月に発表しており、おそらくマイクロソフトもこうした動きに続いてくることでしょう。
2019年はこのコンテナ、オーケストレーション、サービスメッシュなどが統合された基盤を各クラウドベンダが整備、展開することで、マイクロサービスのための基盤が整ってくる年になるのではないでしょうか。
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