Googleのモバイルバックエンドサービス「Firebase」が強化、Firestoreのローカルエミュレータ、機械学習による顔輪郭抽出など新機能。Firebase Summit 2018
Googleが提供する「Firebase」は、Googleが2014年に買収したモバイルアプリケーション向けのバックエンドサービスです。
スケーラブルなデータベースのマネージドサービス、ユーザー認証、モバイルデバイスへのプッシュ通知、アクセス解析などのサービスを提供しています。さらに最近ではクラッシュ分析、A/Bテストなど、モバイルアプリケーションの開発と運用、改善を行うためのプラットフォームとしての機能も提供しています。
そのFirebaseをテーマにGoogleが主催する年次イベント「Firebase Summit 2018」が、チェコ共和国のプラハで10月29日に開催され、基調講演で多くの新機能が発表されました。
主な発表をまとめました。
基調講演における主な発表内容
Googleはエンタープライズ向けのサポートをFirebaseにも提供することを発表しました。これはGoogle Cloud Platformのサポート契約に新たに追加され、追加料金は発生しない予定です。
Predictions、Cloud Messaging、A/B TestingのデータがBigQuery Exportに対応しました。これによってこの3つの機能で得られたデータを、BigQueryを用いて詳細に分析できるようになりました。
Google Analytics for Firebaseでは、Audience exclusions、Membership duration、Dynamic audience evaluationの分析が可能になりました。
プッシュ通知を行うFirebase Cloud Messagingでは、継続的な条件を設定して通知できるlong-running campaigns機能が追加されました。
iOSとAndroidのアプリケーションを、データセンターにある多数の実機で実行しテストできる「Firabase Test Lab」が正式サービスとなりました。
Firebase Performance Monitoringには、新たにtrace sessions機能が追加。より詳しく性能分析が可能に。
ML Kit for Firebaseでは、新たに顔の輪郭が検出できるface contours APIが追加。
ML Kitでは、モバイルデバイス上の機械学習機能を通じてカメラに写っている文字をリアルタイムに認識することができます。
これに加えて、リアルタイムに顔、目、鼻、口の輪郭も抽出可能になりました。
Cloud Firestoreのlocal emulatorが発表。これでクラウドに接続しなくともローカル環境だけでCI/CDなどが回せるようになります。
新しく登場したFirebase Management APIによって、FirabaseのプロジェクトやアプリケーションをAPIでまとめて管理できるようになります。
公開されている基調講演の動画。
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