Google Kubernetes Engineがサービスメッシュ「Istio」を統合、マネージドサービスを提供開始
GoogleはGoogle Kubernetes Engineにサービスメッシュを提供する「Istio」を統合し、マネージドサービスとして提供することを発表しました。ベータ版として提供されます。
Dockerの登場によってコンテナ型仮想化が注目されるようになり、その次に注目されるようになったのは多数のコンテナをクラスタとして管理するオーケストレーションツールの「Kubernetes」でした。
そしてその次に注目されようとしているのが、クラスタの上で実行される分散アプリケーションのノード間のトラフィック管理やルーティング、ロードバランシング、暗号化通信や認証サービス、モニタリングなどを提供するサービスメッシュです。「Istio」はその標準になると目されています。
IstioはGoogle、IBM、Lyftが主導してオープンソースで開発してきたソフトウェアであり、今年の8月にバージョン1.0に到達しています。
Googleは今年7月に行ったイベント「Google Cloud Next '18」において、Google Cloud Platform上でKubernetes、Istio、そしてAPI管理ツールのApigeeをマネージドサービスとして提供する「Cloud Service Platform 」の実現を発表しています。
Announcing Cloud Services Platform, an integrated family of cloud services across GCP and on-premise environments that bring the benefits of the cloud to you, no matter where you deploy your infrastructure. https://t.co/1fW7feKEfz #GoogleNext18 pic.twitter.com/yiwNIJ6W7b
— GCP @ KubeCon (@GCPcloud) 2018年7月24日
アプリケーションを複数のサービスを連係させることで実現する、いわゆるマイクロサービスアーキテクチャの実現には、コンテナとそれをクラスタとして運用するKubernetes、そしてクラスタ上で実行されるサービス間の連携を支援するメッシュサービスのIstioに加えて、サービスがお互いを呼び出し合うAPIの管理も求められます。そのためにGoogleは2016年にAPI管理ツールベンダのApigeeを買収。Cloud Service Platformへの統合を発表したわけです。
今回の発表は、GoogleがGKEをマイクロサービスの基盤となるCloud Service Platformへと、他社に先駆けて確実に近づけていることを示しています。
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