オープンなCPUの命令セットを開発する「RISC-V Foundation」がLinux Foundationと提携。「RISC-V」の推進を後押し
誰でもソースコードを参照できオープンに利用できる「オープンソースソフトウェア」がソフトウェアの世界にあるように、プロセッサの世界にも誰でも参照し利用できるオープンな命令セットが存在します。その代表的なものが「RISC-V」(リスクファイブ)です。
RISC-Vは完全にオープンで自由に使える商業用プロセッサの命令セットアーキテクチャとして、BSDオープンソースでライセンスされています。
RISC-Vはもともとカリフォルニア大学バークレイ校で教育目的のために開発が始まりました。創立メンバーにはRISCプロセッサの基礎を築いた計算機科学者のデイビッド・パターソン博士らがいます。
2016年にはRISC-Vの開発にGoogleやオラクル、ヒューレッット・パッカード・エンタープライズなどが参加するようになり、この頃から注目度が高まってきました。
ストレージデバイスなどを製造するWestern Digitalは、同社の製品ほぼすべての組み込み用プロセッサを将来RISC-Vプロセッサに置き換えていくとしています。
そのRISC-Vの開発を現在ホストしているRISC-V Foundationが、RISC-Vのさらなる開発や導入を前進させるためにLinux Foundationとの提携を発表しました。
Linux Foundationは以前からRISC-Vに対応したLinuxベースの組み込み向けOSである「Zephyr」をリリースするなど、両者の協業はこれまでも行われていましたが、今回の発表はそうした協業をさらに後押しするものです。
The Linux FoundationはRISC Foundationに対して、中立的なガバナンスとオープンソース開発のベストプラクティスに加えて、トレーニング プログラム、インフラストラクチャツール、コミュニティへのアウトリーチ、マーケティングや法の専門知識など、RISC-Vエコシステムに役立つリソースを提供するとのことです。
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