ビルドパック(Buildpacks)がCloud Native Computing Foundationのプロジェクトに。HerokuやCloud Foundryなどが開発
Kubernetesなどの開発をホストするCloud Native Computing Foundationは、Cloud Native Buildpacks (CNB)を同団体の初期プロジェクトであるサンドボックスプロジェクトとして採用したことを発表しました。
Buildpacksは、任意のプログラミング言語で書かれたアプリケーションのソースコードとフレームワーク、ライブラリ、ランタイムなどをまとめて実行可能なパッケージとしてコンテナ化する仕組みです。
参考:PaaS基盤「Cloud Foundry V2」内部で使われるBuildpack、Wardenコンテナの仕組みとは?(前編)
もともとHerokuがアプリケーションをクラウドへデプロイするための仕組みとして開発し、それをPivotalもCloud Foundryで採用し、その後DeisやDokkuやGitlabやKnativeなども相次いで採用するようになりました。
Cloud Native Computing Foundationの発表では次のように説明されています。
Buildpacks are pluggable, modular tools that translate source code into container-ready artifacts by providing a higher-level abstraction compared to Dockerfile. In doing so, they provide a balance of control that minimizes initial time to production, reduces the operational burden on developers, and supports enterprise operators who manage apps at scale.
Buildpacksはプラグイン可能なモジュラー化されたツールであり、ソースコードをコンテナ対応の成果物へと変換する。しかもDockerfileと比べてより高度な抽象化を実現してくれる。これにより本番投入にかかる時間を最小化するなど開発者のさまざまな手間を省く一方、企業において大規模なアプリケーション展開を行う運用者も支援し、両者を適切なバランスで実現する。
現在のところ、デプロイ用のコンテナイメージを作成するには開発者がDockerfileなどを記述しているケースが多いと思われます。
Buildpacksが普及すればソースコードをBuildpacksに処理してもらうことで適切なDockerイメージを自動生成してくれる、ということが一般的になるかもしれません。
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