AWS、ベアメタルサーバ「i3.metal」を正式サービスとして提供開始
Amazon Web Services(AWS)は、同社として初めてのベアメタルインスタンス「i3.metal」を正式サービスとして提供開始したと発表しました。
ベアメタルインスタンスとは仮想化ハイパーバイザを使わず、物理サーバをそのままユーザーが利用できるサービス。同社が一般向けにベアメタルインスタンスを提供するのは初めてです。
仮想化ハイパーバイザを使わないため、仮想化によるオーバーヘッドのない高い性能やサーバのハードウェアに直接アクセスするようなアプリケーション、ユーザー自身によるさまざまな仮想化ハイパーバイザの利用、クラウドに対応しないようなソフトウェアライセンスへの対応など、さまざまな利用形態が可能になります。
i3.metalは72vCPU(36コア)を提供する2.3GHzのXeonプロセッサ、512GBメモリ、15.2TBのNVMe SSD、最大25GbpsのElastic Network Adapterなどを搭載する高性能を指向するインスタンスです。
ベアメタルを支える技術「Nitro System」、VMware Cloud on AWSも
i3.metalは2017年11月に米ラスベガスで開催されたAWS re:Inventで発表されました。
i3.metalが実現できたのは、これまで物理サーバ内で処理されていたAmazon EC2を実現するためのネットワーク、ストレージ、管理などの処理を、専用のASICチップにオフロードする「Nitro System」が実現できたためと、このときに説明されました。
そしてこれはi3.metalの提供だけにとどまらず、VMwareとの協業によって実現した「VMware Cloud on AWS」もベアメタルインスタンスをベースにして実現されているとのことです。
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