オラクル、2019年1月に「Oracle Database 19c」をリリース。自動チューニング機能強化、専門家より優れたチューニングに
米オラクルのCTO兼会長のラリー・エリソン氏は、8月8日午前5時から行われた同社のオンラインイベント「Think Autonomous」で、OLTP対応の自律型データベース「Oracle Autonomous Transaction Processing」の提供発表と同時に、来年リリース予定の「Oracle Database 19c」が2019年1月にリリースされることを明らかにしました。
Oracle Databaseのバージョン番号は、2017年に発表された「Oracle Database 18c」から西暦を基にしたバージョン番号となりました。
参考:Oracle DBのバージョンが「12c」から一気に「18c」へ、2018年由来。Oracle OpenWorld 2017
エリソン氏はOracle Database 19cのリリース時期が「今年末か、遅くとも2019年1月」と説明。
さらにOracle Database 19cのおもな新機能を紹介しました。
クエリプランの性能劣化がなくなる
エリソン氏が第一に挙げたOracle Database 19の特長は、クエリプランの性能劣化がなくなるという点です。
「すべてのクエリはより高速になるか、もしくは最悪でも同じになる」(エリソン氏)
これは自動チューニング機能が進化し、クエリプランをデータベース内部でテスト実行し速いものを選択して実行するため。
この自動チューニングがどれだけ優れたものになったのか、エリソン氏は同社が買収したクラウドERPベンダのNetSuiteで使われているOracle Databaseのクエリを用いた比較を紹介しました。
「20年ものあいだビジネスをしてきた専門家がチューニングしたものよりも少し速かった。これは驚きだ」(エリソン氏)
パブリッククラウド上で完全なテナント分離
パブリッククラウド上で完全にテナントが分離された領域を提供することも発表されました。コンピュート、ストレージ、インターコネクトが完全に分離され、仮想クラウドネットワークもハードウェアで分離されます。
「クラウド内においてこのレベルの分離を実現しているものはないだろう」(エリソン氏)
Cloud@Customerを用いて、オンプレミスにおけるAutonomous Databaseも実現する予定。
さらなるOracle Database 19cの説明は、10月22日から米サンフランシスコで開催予定のOracle OpenWorldで行われる予定です。
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